全国行きを逃した「誰よりも悔しい」ワンプレーから一年…高精度の両足キック持つ注目株、今治東2年DF岡田瑛斗が2ゴール演出
ゲキサカ / 2023年11月12日 13時22分
[11.3 選手権愛媛県予選準決勝 帝京五高 1-3 今治東中等教育学校 グリーンフィールド新居浜]
精度の高いキックでゴールを演出した。セットプレーのキッカーを務める今治東中等教育学校DF岡田瑛斗(2年)はFKで1点目の起点を作ると、CKで3点目をアシスト。3年連続の愛媛県予選決勝進出に貢献した。一年前の決勝では、自らのプレーが帝京五高の決勝点を誘発。「めちゃくちゃ悔しい思いをしたので、もう絶対に負けられない気持ちで戦いました」。悔しさをバネに雪辱を果たしてみせた。
攻撃力のある両WBを生かすために、谷謙吾監督は3-4-2-1の布陣を採用。指揮官が「推進力、シュート力もある」と評する2年生WB岡田は、ロングスローや両足から繰り出す高精度キックを武器に、セットプレーの起点として試合の流れを作っていく。
前半36分、岡田が先制ゴールを演出する。中盤左サイドのライン際でFKを得ると、右足キックを放つ。「狙い通り、練習通りに行った」というボールは敵陣PA内のファーサイドで混戦となり、こぼれ球を拾ったDF樋口智大(3年)が右足シュート。ふわっと浮いたボールはゴールネットを揺らし、先制点となった。
その後も左サイドからの攻撃は続く。前半アディショナルタイムには、岡田が左サイドからボールを浮かしてスルーパス。一気に加速したFW高瀬一光(2年)がPA左で相手のファウルを受け、PKを獲得する。FW大荒陽平(3年)が冷静に沈め、2-0と点差を広げた。
前半を2-0で折り返すと、今治東は後半11分にダメを押す。岡田が蹴った左CKはPA中央にドンピシャで向かう。「キックには自信があるので、そこも狙い通りに行った」。待ち構えた樋口がヘディングシュートで合わせてチーム3点目。終盤に1点を返されるが、セットプレーで優位に立った今治東が3-1で決勝進出を決めた。
一年前の雪辱を果たす機会を掴んだ。1年次からメンバー入りしていた岡田は、昨年度の愛媛県予選決勝で帝京五と対戦していた。試合終盤、相手の左CKにニアサイドで構えた岡田は頭でボールを逸らしてしまい、こぼれ球をファーサイドからのシュートで決められてしまう。その1失点が帝京五の決勝点となっていた。
「僕は去年も出ていて、僕がニアで逸らしてしまって、こぼれ球を決められた」(岡田)。あと一勝で全国という大一番、岡田は一年生で敗北を背負った。「その悔しさはこの中にいる誰よりも、人一倍持っていた」と振り返る。消えない悔しさは岡田の成長を後押し。「「絶対に負けないという気持ち」を絶やすことなく、練習でも仲間が苦しいときに誰よりも声を出すようになった。
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