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3度の窮地から勝負を「引きずり戻した」執念のチーム力。堀越はPK戦で修徳を振り切って2年ぶりの全国切符!:東京B

ゲキサカ / 2023年11月12日 20時0分

 選手権を迎えるまでに堀越が過ごしていた今シーズンは、決して彼らが望んだようなものではなかった。関東大会予選もインターハイ予選もベスト4には届かず、T1(東京都1部)リーグでは最多失点で残留争いを繰り広げている。中村も「正直、まずこの舞台に立てると思っていませんでした。最初にチームをどうして行きたいかを話し合って、『東京制覇』という目標を立てたんですけど、ほど遠いなと。きっと予選の1,2回戦ぐらいで負けて、『結局ダメだったね』みたいな感じで終わるのかもなと思っていました」と率直な想いを明かしている。

 だからこそ、良い意味で割り切った。自分たちの実力を受け入れ、できることを全力で突き詰めてきた。「もう1人が抜かれたら終わりというようなトレーニングも組み込んで、そこの責任感を意識づけたり、あとは周りからの声で『追えよ!』と言ったりとか、やっぱり試合で練習以上にやってきたことは出ないわけで、『全部の練習で試合以上の気持ちを込めてやれば、やっとそれは試合でも出せる』とは監督にも言われているので、そこは徹底してやってきました」(中村)。

 延長後半10+1分のシーン。吉富が飛び出してがら空きになった堀越のゴールには、実に5人の選手がカバーに入っていた。ピッチに立っていたフィールドプレーヤーの半分が、体力的にも一番苦しい時間帯に、危険を察知して目の前のやるべきことを遂行する。決して華麗なシーンでも、目を惹くようなシーンでもなかったが、愚直にゴールを守ろうとした堀越の“5人”を見たサッカーの神様が、あるいは「もうちょっとやっていいよ」と、彼らを敗退の窮地から引きずり戻したのかもしれない。

 2年ぶりの全国大会。前回の晴れ舞台でもピッチに立った2人が、同じことを口にしたのも面白い。「堀越高校の今までの歴史で最高のベスト8を超えられるように頑張りたいと思います」(中村)「一昨年より良い結果を残したいですし、もっと言うならば『堀越史上最高』を超えられるように頑張りたいなと思っています」(高谷)。

 挑むは『堀越史上最高』を目指す大勝負。「やりたいこと」と「やるべきこと」のバランスが取れてきた東京王者が、自分たちの歴史を塗り替える全国4強を堂々と狙いに行く。



(取材・文 土屋雅史)●第102回全国高校サッカー選手権特集

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