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2年前に国立4強を経験し、高まった意識。山口5連覇の高川学園は「さらなる上の景色を見てみたい」

ゲキサカ / 2023年11月19日 17時28分

 後半19分には、中盤でのインターセプトから攻め上がったMF西川輝琉(3年)の左足ミドルが枠を捉える。これは高川学園GK高城柊哉(1年)の好守に阻まれたが、後半に2ボランチへ変更した聖光は前からの守備も効果を発揮。高川学園はロングボールが増えたり、単独の仕掛けで奪われたりするなどボールを簡単に失ってしまっていた。
 
 聖光の渡根は「2点は切り替えてやっていこうと言っていて、後半はいつも通りの良いゲームができたと思います」と振り返る。一方の高川学園・江本孝監督は「(攻撃で)剥がしたい場面があったけれどちょっと怖がっていた。もう少し連係を取るべきだったし、3人目の関わりがちょっと足りなかった。80分間で、何かしら自分たちで良い流れを掴んで欲しかった」と指摘する。それでも、10番MF三好巧大(3年)の仕掛けや左足シュート、渡根の直接FKなど聖光の反撃をGK高城やCB藤井らDF陣が落ち着いて対応。無失点で全国出場を決めた。

 高川学園は今年8月にFW山本が負傷離脱。11月に復帰するまでの期間でチームは、以前の“山本頼み”から変化してきている。藤井は「困ったら(山本への)ロングボールというところがあった。誰かに頼るのではなくて、『自分が受けてどうしよう』とか『自分がやってやろう』という選手が増えたと思います」と説明する。

 攻撃パターンが増加。また、磨いてきた走力は自信を持つ武器になっている。江本監督が「どちらかというと30名を(選手権予選機関の)4週間競争ばかりさせていた。(選手権までの)この1か月間、連係のところや細部を詰めていきたい」と語ったように、ここから細部を突き詰めて全国大会で勝負。国立準決勝の景色を後輩たちにも見せる。山本は「先輩方に一昨年、ベスト4という景色を見せて頂いて、自分たちもそれを見たから基準が上がったので、自分たちも高川の歴史に残るような活躍をしていけたらと思っています」と誓った。

 また、藤井は「自分たちが実際に見た最後の世代なので、あの景色をもう一回見たいという気持ちと、あの景色をもう一回見て、さらなる上の景色を見てみたいという気持ちは凄くある。技術面もレベルは少しずつ上ってきているけれど、走力で上位に食い込んで行けるようになってきたと思います。目標はもちろん日本一なんですけれども、次の1年生、2年生、また今後入ってくる新入生の心を動かすような大会にしたいです」と力を込めた。

 インターハイは初戦から2試合連続4ゴールで快勝も3回戦で矢板中央高にPK戦で敗戦。勝ち上がることの難しさを学んだ。ここからの1か月を大事に過ごし、2年前のような勝ち切る力も身に着けて選手権に臨む。

(取材・文 吉田太郎)
●第102回全国高校サッカー選手権特集

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