MF田部井涼が岡山完全移籍で中心選手の自覚…「負けたくない」前育や法政時代の仲間の活躍も刺激に
ゲキサカ / 2024年3月4日 9時49分
[3.3 J2第2節 いわき1-1岡山 ハワスタ]
開幕前に染めたというややピンク色の入った金髪が、ピッチ内での存在感を際立たせた。「みんな金系なんですけど、ちょっと違いを見せようかということで」。今季より完全移籍でファジアーノ岡山に加わったMF田部井涼は、2試合連続してキャプテンマークを巻いて先発出場を果たした。
「いわきさんは前に力強い選手がいる中で、何回か外せた場面もあったし、守備から前からはめられたのがよかった。今日の試合は一人少なくなって難しかったけど、次に向けて全員が課題に鋭くなる必要があると思う。トータルして負けずに勝ち続けられるチームを作って行けるように頑張っていきたいと思います」
プロ3年目を新たな決意を持って迎えている。22年に横浜FCでプロキャリアをスタートさせた田部井だが、2年目で岡山に期限付き移籍すると、初年度の倍以上の出場数を記録。そして3年目の今季、岡山に完全移籍を果たした。
今季はチームの副キャプテンにも就任した。「(副キャプテン就任の)クラブコメントでは若い選手とベテランの橋渡しをしたいというコメントを出したけど、大卒である以上、人間性の部分は出さないといけない。ピッチ外のできることもやっていかないといけない」。中心選手としての自覚を強くしている。
前橋育英高、法政大と名門で育ったことで、同級生はもちろん、先輩や後輩の多くの選手がプロサッカー選手として活躍している。高校の同級生のDF角田涼太朗(KVコルトレイク)は今冬に初の海外挑戦。DF渡邊泰基は横浜F・マリノスへの移籍を果たした。
この日の試合では、高校で一学年下だったMF鏑木瑞生ともマッチアップした。「大学の同期で言えば、昨日(2日)田中和樹(千葉)が2ゴールしていたので、今日は点を取りたかった。知っている選手とやれることは嬉しいけど、負けたくないという気持ちでいます」。
そして最も意識するのは、やはり双子の兄である田部井悠だ。悠は早稲田大卒業後に地元のザスパクサツ群馬(現ザスパ群馬)でプロキャリアをスタートさせたが、今季は昨年夏より期限付き移籍していたJFLのレイラック滋賀FCに完全移籍することになった。
いつまでも切磋琢磨がある。涼も「もっと上でやれると思うし、自分ももっと上でやれると思う。お互い向上心は忘れずに頑張りたいです」と言葉に力を込めた。
(取材・文 児玉幸洋)
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