「ロス五輪への推薦状」第15回:“ストライカーの名産地”立正大淞南から新たな素材。新2年生FW若槻大雲が類まれな得点能力を発揮中
ゲキサカ / 2024年4月3日 7時15分
2028年ロサンゼルス五輪まであと4年。ロサンゼルス五輪男子サッカー競技への出場資格を持つ2005年生まれ以降の「ロス五輪世代」において、年代別日本代表未招集の注目選手たちをユース取材ライターの川端暁彦記者と森田将義記者がピックアップ
これまで30人以上のJリーガーを輩出してきた立正大淞南高(島根)だが、ストライカーの発掘と育成には定評がある。筆頭は関西大を卒業したプロ1年目にジュビロ磐田で二けた得点をマークし、日本代表候補にも選出された金園英学氏(現磐田スカウト)だろうか。昨年、J3の最優秀選手賞を受賞したFW松田力(愛媛FC)も同校出身で、近年もFW梅木翼(レノファ山口FC)やFW鶴野怜樹(アビスパ福岡)らが大学経由で、プロの世界へと足を踏み入れている。すでに来季からのセレッソ大阪が内定している大阪体育大のFW古山兼悟も“淞南ブランド”の選手だ。
日々の徹底したシュート練習と南健司総監督による動作指導によって、点取り屋としての才能に磨きをかける“ストライカーの名産地”に次なるブレイク候補生がいる。今年に入ってから試合出場を重ねるFW若槻大雲(新2年=サンフレッチェくにびきFC出身)だ。
184cm、73kgの恵まれたフィジカル以上に目を引くのは、点取り屋としての嗅覚だ。「抜け出しの感覚とゴール前でシュートをミートさせる感覚を非常に持っているし、サッカー選手としての運も持っている。あとは個で破る力を身に付けたら、かなりのレベルの選手になれると思っている」。そう評するのは南総監督で、3月に行なわれた中国新人大会やフェスティバルでは鋭い得点感覚を何度も披露。そのプレーは「海外も狙えるポテンシャルを持っている」と口にするスカウトもいたほどだ。
大学のスカウトを含め、注目度が高まりつつある若槻は島根県出身。父方の祖母が立正大淞南高で先生をしていたため、幼少期からサッカー部は身近な存在だった。物心がついた頃から試合を見に行き、「先輩たちがかっこよくて、ずっと淞南に入ろうと思っていた」。入学するまでは梅木や古山が彼にとっての憧れの選手だったという。
小学生の頃から伸長が大きく、小学生の頃からFWとしてプレー。コンスタントに得点を積み重ねて、東出雲FCを全日本少年サッカー大会の舞台へと導いている。最前線だけでなく、トップ下やサイドハーフでも起用された中学時代は、エリートプログラムU-14に選ばれるなど中国地方では名の知れた存在だった。
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