「本当はあってはならないけど」今治GK伊藤元太が豪快ヘッドで同点弾「勝ちにこだわる姿勢を見せ続けていきたい」

GK伊藤元太

[4.6 J3第8節 今治 3-3 長野 里山S]

　FC今治のGK伊藤元太(23)が劇的な同点弾を叩き込んだ。得点は自身のキャリアで初めてのこと。J3リーグでのGKのゴールは10年ぶり2人目となった。

　今治は6日、J3第8節でAC長野パルセイロと対戦した。試合は長野が2点を先取すると、今治は後半21分にDF加藤徹也が反撃の狼煙を上げるも、同24分に再び被弾。それでも同28分にFW日野友貴が1点差に詰め寄るゴールを決めて試合終盤を迎えた。

　すると後半アディショナルタイム3分のこと。今治は右サイドでコーナーキックを得ると、守護神の伊藤もゴール前に駆け上がる。FWアンジェロッティが左足で入れたボールがファーサイドに流れると、伊藤が飛び込むように頭で合わせて豪快にネットを揺らした。

　今治は伊藤の同点ゴールを守り抜き、3-3の引き分けで勝ち点1を奪い取った。伊藤は試合後のフラッシュインタビューで「嬉しいけど結果としては引き分けているので、本当に安い失点とかをここから減らしていくべきだと思う」とコメント。自身の得点については次のように述べた。

「湧き上がる感覚は久しぶりだった。そういう(GKがゴール前に上がる)シーンは本当はあってはならないけど、またあるかもしれないので、勝ちにこだわる姿勢を常に見せ続けていきたい」

　また、試合後には自身のX(@gents1572)を更新。「アンジェナイスボーすぎる。中学校の時に死ぬほどヘディング練習してて良かった」と喜びを伝えた。

　愛媛県出身の23歳は、松山工高卒業後の19年に神戸でプロ生活をスタート。22年には群馬への期限付き移籍を経験し、23年に今治に加入した。今季は同節を含めて3試合に出場。成績は2分1敗となっている。

アディショナルタイム、同点弾を決めたのはゴールキーパー!! ゴール動画 明治安田J3リーグ　第8節 今治vs長野 3-3⌚️ 90+3分⚽️ 伊藤　元太(今治)#Jリーグ pic.twitter.com/1NlL2XeEoz— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) April 6, 2024

■JリーグにおけるGKの得点 ※()内は当時の在籍クラブ
▽J1
田北雄気氏(浦和)
1996年11月9日 第30節・横浜F戦(○3-0)
GK六反勇治(清水)
2018年11月24日 第33節・神戸戦(△3-3)
▽J2
GK菅野孝憲(横浜FC)
2004年7月10日 第22節・鳥栖戦(○3-0)
高木義成氏(東京V)
2006年7月12日 第27節・仙台戦(○2-1)
GK村山智彦(松本)
2013年11月10日 第40節・山形戦(●2-3)
佐藤昭大氏(熊本)
2017年3月12日 第3節・山形戦(△1-1)
▽J3
土井康平氏(岩手)
2014年6月15日 第16節・長野戦(●2-3)
伊藤元太(今治)
2024年4月6日 第8節・長野戦(△3-3)

▽J1昇格PO
山岸範宏氏(山形)
2014年11月30日 J1昇格PO準決勝・磐田戦(○2-1)
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