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著名海外レフェリーも来日したJ序盤戦…JFA審判委が総括「学ぶところがたくさんあった」日本人審判員の課題も

ゲキサカ / 2024年4月9日 20時22分

 またスミス主審に関しては、川崎フロンターレ対京都サンガF.C.戦の映像を紹介。佐藤氏はジャッジをする際のポジショニングに目を向け、「彼の強みはとにかく動くこと。非常に豊富な運動量でスプリントもすごいし、アシスタントレフェリーのサイドも自分で見に行っている」と近年のトレンドの一つとなっている運動量を称えていた。

 その上で「今季は動きやポジショニングのところを開幕前の研修会からだいぶ言っている。自分たちがやろうとしていることは間違っていない。これが世界でも求められていると感じた」と手応えも口にし、弱冠30歳でプレミアデビューを果たした主審の存在に「若いレフェリーにとっては衝撃的だと思う。これ(運動量)がプレミアリーグで求められていること。そういったレベルを意識するという点で有意義だった」と感謝した。

 こうした基準の共有だけでなく、共に試合を経験した他の審判人にとっても大きな学びがあったという。エルファス主審は副審とのトリオで来日したが、第4審とVAR・AVARは日本人審判員が担当。またディーン主審は単独で試合をさばいたため、両副審も日本人が務めており、それぞれ英語でコミュニケーションを取りながらの担当となった。

 佐藤氏はこうしたピッチ上での審判交流について「そういったところでやることも日本人のレフェリーにとって非常に学びになる」と指摘。「今後も海外からのレフェリーが来るが、できるだけ多くの副審、多くの4th(第4審)を戦略的に当てていきたい。一緒に組んだレフェリーが、プレミアでやっている、W杯に入っているというのは普段とは違う学びがあると思う。戦略的に進めて、日本人レフェリーも5年後、10年後にそういう舞台に行ってほしい」と期待を寄せた。

 招聘に向けた交渉や来日後のサポートを行った扇谷健司審判委員長も前向きな総括を行った。招聘オファーは「日本人にとってなるべく学びになる方」という基準でコネクションのある国に声をかけたといい、W杯主審のエルファス氏は「彼を呼びたい思いはあった」と信頼の抜擢。またスミス氏の招聘はイングランド協会との関係性で実現したが、来日直前のプレミアリーグデビューは予期しておらず「ラッキーだった」とも明かした。

 そんなホットな審判員の来日に扇谷委員長は「我々としても課題はたくさんある中で、数十年前のリーグ開幕当初はW杯決勝で笛を吹いた世界トップのレフェリーが何人か来られていたが、それはまずレフェリーの質を上げないといけないからだった。今回はより高いレベルを学ぶという点で、学べるものがあったし、タメになった。機会があればまた呼びたいと思える審判員だった」と総括した。

 JFA審判委員会は今後も積極的に海外から審判員を招聘していく方針。欧州シーズンオフには長期間の招聘を予定しており、5月15日から6月11日にドイツから1人、5月22日から6月17日にポーランドから3人、6月12日から7月1日にイングランドから1人がそれぞれ来日。そのほか、メキシコ、カタールからも招聘する。

(取材・文 竹内達也)
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