受け継がれるクラブとスタジアムの歴史と伝統。鹿島ユースは横浜FCユースに競り勝って聖地で5年ぶりのプレミア勝利を掴む!
ゲキサカ / 2024年4月28日 12時13分
「失点した時に時計を見たら80分ぐらいで、まずそこからの10分が長くて、もうワンプレーワンプレーが切れるごとに何度も何度も時計を見て、そのたびに『まだこれだけしか進んでないのか……』と思いました」(佐藤)「体感的にもメッチャ長くて、何度も時計を見て『早く終わらないかな……』と思っていたんですけど、みんなで声を掛け合って集中して守れたと思います」(土橋)。
アディショナルタイムの4分が過ぎ去ると、タイムアップのホイッスルが鳴り響く。「みんなの勝ちたいという気持ちが非常に伝わったゲームかなと思います」(柳澤監督)。開幕から4試合目にして鹿島ユースが掴んだ、今シーズンの初勝利。試合後のスタジアムには選手とスタンドが一体になって奏でる、歓喜の歌声がこだました。
この日のメインスタンドには、鹿島アカデミーのジュニアユースとジュニアの選手が応援に駆け付けていた。聞けば彼らは前日からピッチ上の“先輩”たちを勇気づけるために、どういう応援をするかを話し合い、試合当日を迎えていたという。
「ジュニアユースの子にも寮で一緒に生活している子がいるので、今日の朝から『頑張ってね』みたいな声を掛けられていて、ジュニアとジュニアユースが来ることは聞いていたので、『絶対に負けられないな』という気持ちはありました。アップの時から応援してくれたので、メッチャ気持ちも入りましたし、ありがたい応援でした」(土橋)「プレーしていても声が通らないぐらい応援が聞こえていましたし、最後になってくるにつれてあの応援が聞こえてくることで、また『頑張ろう』という気持ちが出たので、本当にありがたかったです」(福岡)。2人が口にした想いが、選手たちの共通認識であることは間違いない。
ジュニアから鹿島でプレーしているキャプテンの佐藤は、「中学生の元気を感じました(笑)。自分は早い段階で足が攣っちゃったんですけど、応援があったから踏ん張れましたし、走れたと思うので、改めて応援の力を感じることができました」と笑顔を見せながら、自らの経験をこう話してくれた。
「自分も小さい頃はプレミアの試合の応援に来ていましたし、チームでの応援がなくても、時間がある時は試合を見に来たこともありました。そんな自分が憧れていた舞台に立って、今日見に来てくれた子たちと勝ちを掴み取って一緒に喜べたというのは本当に良かったですし、今日の試合を見に来てくれた子たちにとっても、自分たちのプレーが目標になって、憧れを持ってくれるのであれば嬉しいなと思います」。
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