[MOM4690]神村学園MF花城瑛汰(1年)_攻守で一際光る動き。兄の存在も刺激に
ゲキサカ / 2024年5月7日 20時26分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.4 球蹴男児U-16リーグD1第1節 飯塚高 2-2 神村学園高 大津町運動公園球技場]
「2024 球蹴男児U-16リーグ」D1リーグ開幕節の注目カード。その前半は、完全に神村学園高(鹿児島)ペースだった。上手さ、強さでも飯塚高(福岡)を凌駕。中でも、MF花城瑛汰(神村学園中出身)は、ボールを持った際の1対1で相手を寄せ付けない。「持った時の視野の広さとか、パスとかドリブルです」という強みを表現していた。
チームは、前半27分までに2点をリード。だが、ここで甘さが出てしまい、3点目を奪うことができない。前半アディショナルタイムにセットプレーから1点を返されると、後半は苦しい展開に。花城も「前半の終了間際に点入れられて、相手のペースになって、また後半もそこから相手のペースに飲まれてしまったので、そこでどうひっくり返すか」と指摘する。
花城はチームの苦しい時間帯でも、「(ボランチは)攻守が求められるポジションなんで、走らないといけない」とボックストゥボックスの動き。自陣PAでインターセプトし、マークを剥がす動きや1本のパスで攻撃を落ち着かせ、最前線までスプリントしてシュートも打ち込んでいた。
だが、サイドからの折り返しに合わせたシーンは枠右へ。「(ドリブルで)剥がせていたけれど、やっぱりゴールが奪えてないんで、そこを奪えるようにすること」。チームも相手にセカンドボールを回収され、流れを変えることができず。後半44分の失点によって、2-2の引き分けに持ち込まれた。
花城は「球蹴男児U-16リーグ」をトップチームへ駆け上がるためのきっかけにしたい考えだ。「点も取れるし、守備も攻撃も活躍できるようになって、トップチームに上がれるようにしたい」。1学年上には、神村学園中時代からの先輩ボランチ、23年U-16日本代表のMF福島和毅(2年)が立ちはだかる。守備面で高い強度も発揮する花城だが、福島の落ち着きや、ボールタッチは異質。“先輩超え”はまだまだこれからだ。
向上心は強い。神村学園中3年時に全国中学校大会で優勝も、自分のプレーに満足はできなかったという。「もっとやりたいです。もっと自分の個を出して、チームを勝たせる存在に。どんな相手にでも自分のストロングポイントを出せるような選手になりたい」。兄の存在も刺激になっている。
花城は「お兄ちゃんが今、シュツットガルトのU-21。憧れの存在です。(将来は)お兄ちゃんみたいに、海外でサッカーできるように」。兄のU-19日本代表MF花城琳斗はJFAアカデミー福島U-18からシュツットガルト(ドイツ)のU-21チームへ進み、奮闘中だ。兄と連絡を取り、「出場時間が短い中でもどうやって結果が出せるか」の重要性を認識。1本1本をより大事に取り組んでいく。
日常からFW伏原俐空やMF山室優貴ら神村学園中時代からのチームメートや、外部からの加入組と切磋琢磨。貪欲に成長を続け、優勝が目標の球蹴男児U-16リーグや選手権で結果を残す。
(取材・文 吉田太郎)
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