1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

[MOM4703]広島ユースFW井上愛簾(3年)_積み重ねた努力の先にあった激動の1年。J1のピッチも経験したストライカーが2ゴールで逆転勝利の立役者に!

ゲキサカ / 2024年5月20日 21時50分

 実はこの一連は、狙い通りの流れだったという。「背後に抜けることで、自分にディフェンスが付いてきて、その空いたスペースに長沼選手が入って、自分が中に入るという感じで、凄く良い流れで崩せたので、勢いのまま合わせられました」(井上)。チームで崩した完璧な一撃。ハーフタイムの約束通り、ベンチメンバーの元へ走っていった9番は、すぐにチームメイトの輪の中に飲み込まれた。



 以降もチャンスはあった。90分間で放ったシュートは両チーム最多の7本。だが、“もう1点”は生まれなかった。「3点目というのは意識しましたけど、かと言って冷静じゃなかったかと言ったらそうではないので、そこまで気にすることなく、次はハットトリックできるように頑張りたいです」。“分母”を考えれば、2ゴールでは物足りない。チームの逆転勝利に貢献した手応えは持ちながらも、得点への渇望感は常に自身の中でたぎっている。


 4月7日。エディオンピースウイング広島。J1第7節の湘南ベルマーレ戦で3度目のベンチ入りを果たした井上は、2点をリードした後半45+10分からJリーグデビューのピッチに立った。「その前からずっとベンチに入っていたので『まだか、まだか』とは思っていたんですけど、『2点目が入ったらあるな』とは思っていたので、『やっと出られた』という気持ちが大きかったですね。記録に残ったことも嬉しかったです」。17歳6か月19日でのデビューで、クラブのJ1最年少出場記録を更新した。

 今季は基本的にトップチームで練習する機会も多く、高いレベルの中で切磋琢磨する環境に身を置いている。「やっぱり(荒木)隼人くんと(佐々木)翔さんは凄いですね。全員に芯の強さはあるんですけど、あの2人はスピードもあって、自分が緩急で抜こうと思っても簡単に付いてこられてしまうので、1対1をすることでかなり良い練習になっています。それに周りの選手が上手いですし、サポートもいてくれるので、たくさんのアイデアを持てていますし、あとは自分の質のところだけなので、凄く楽しくやらせてもらっています」。日本代表クラスの先輩とのマッチアップが刺激にならないはずがない。

「去年のこのぐらいの時期はプリンスでやっていたのに、夏でググッと伸びて、プレミアに出るようになって、代表に呼ばれて、ワールドカップに出て、トップと契約して、J1に出て、激動の1年ですよね(笑)」と井上の辿ってきた過程に言及した野田知監督も、「去年で凄く伸びたと思います」とその成長を認めているが、自分の中では決して一足飛びにステップアップを果たした感覚はないという。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください