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神村学園が試合終了間際の逆転劇で7連覇!“鹿児島サッカーの将来のため”にも日本一を本気で、全力で取りに行く

ゲキサカ / 2024年5月26日 8時13分

 浮邉とのコンビから吉田がクロスへ持ち込み、CKのこぼれを大石が右足シュート。そして、15分には左CKから福留が決定的なヘッドを放った。鹿児島城西はサイドからクロスが上がり、セットプレーの本数も増加。一方の神村学園は後半21分に鈴木を前線へ上げ、シャドーのMF佐々木悠太(2年)をボランチへ落とした。

 競り合いで強度の高い動きを見せていた佐々木が、ボールを運ぶ力も発揮。だが、鹿児島城西が先にゴールをこじ開けた。29分、吉田の柔らかい右クロスから浮邉がヘディングシュート。これを神村学園GK江田優大(2年)が横っ飛びで止める。だが、こぼれ球を交代出場のMF野村颯馬(2年)が左足でゴールへ蹴り込んだ。

 交代出場の3選手が係わる形で待望のゴールが生まれた。35分ハーフの試合終了まで残り6分。鹿児島城西はゴール裏スタンドの控え選手たちがピッチサイドまでなだれ込む。近年、選手権を含めて全国大会予選決勝で幾度も敗れてきた神村学園からの大きな1点に感情を爆発させた。
後半29分、鹿児島城西MF野村颯馬が先制点控え部員もピッチサイドへ飛び出し、喜びを爆発
 ここまでは相手のスーパーエースMF名和田にボールをほとんど触れさせず、被シュートはFKから新垣に打たれたヘッド1本のみ。クロスもほとんど上げさせずにほぼ完璧な守備を続けていた。だが、新田祐輔監督が「完全に浮足立ちましたね。ベンチも、スタンドも優勝したぞって。それで、緩くなって。あれからクロスが4本、5本……何本上がったか」と指摘したように、挑戦者・鹿児島城西に隙が生まれてしまう。

 神村学園は失点直後に高さ、運動量のある鈴木を攻撃的なレフティー左WB井村知也(3年)へチェンジ。左WBの大成をシャドーの位置へ上げる。有村監督は「(失点した後の)次のゲームの運び方を冷静に分析しながらできたかなっていうのは思います。(神村学園には)そこにちゃんと応える選手たちがいるので。鈴木代えてから流れが来たので、何回かチャンスは来るだろうなっていうのは思っていました」。すると、33分、神村学園はセットプレーの流れから連続攻撃。名和田の左からの折り返しなど、ゴール前にボールを入れる。そして、大成の右クロスが相手のミスを誘発。ゴールエリアへこぼれたボールを中野が右足ダイレクトで蹴り込み、1-1とした。
神村学園は後半33分、DF中野陽斗(20番)が同点ゴール
 残り2分。今度は神村学園の控え選手たちがゴール裏スタンドを飛び出して喜びを爆発させる。勢いづいたチームはさらに右クロスから井村が決定的なヘッド。そして、35+1分、佐々木が右サイド後方からゴール方向へクロスを上げる。これを大成が頭で合わせると、ボールはゴール左隅へ。再び赤いユニフォームの歓喜の咆哮が響き渡った。
後半35+1分、神村学園MF大成健人(左)が決勝ヘッド逆転劇に大興奮の神村学園
 同点弾の中野は「先輩方のためにゴールを決めたこと、決めて勝つことができて良かった」。また、失点に絡んでいた大成は「何が何でも決めるって思いで行ってたんで、決められて良かったです」と微笑んだ。このまま試合終了。劇的な優勝を飾った神村学園だが、勝負の夏はこれからだ。

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