家族より一緒にいる「サッカークラス」で培った揺るがぬ団結力。初の全国を目指す東京実は東海大高輪台に競り勝って今予選6連勝!
ゲキサカ / 2024年5月28日 12時27分
後半に入ると「焦れずに、いつか自分たちにチャンスが回ってくるぞというのをみんなで意志統一してやっていました」とキャプテンのMF高井哲平(3年)も話した東京実に流れが傾いていく。13分にはここも水品のロングスローから、加藤が頭で残したボールを、田中もヘディングで枠へ飛ばすも、ここは東海大高輪台GK山本桐真(3年)がキャッチ。19分にもMF石渡望叶(3年)を起点にMF脇村卓(2年)が左へ振り分け、廣畑のクロスにニアで合わせた塩澤のシュートは枠を外れるも、少しずつ“ターゲット”への焦点が合い始める。
すると、歓喜の瞬間は21分。左サイドで獲得したCK。廣畑が丁寧に蹴り込んだキックに、頭から突っ込んだ加藤のヘディングがゴールネットを確実に揺らす。「廣畑くんから良いボールが来たので、ニアでキーパーより先に自分が触りました。決めたらみんなのところに行こうと思っていましたし、もう最高でしたね」と口にした背番号3を中心に、大きく咲いた笑顔のオレンジの花。「セットプレーからチャンスが来そうな気がしたんです」(片山総監督)。1-0。東京実が一歩前に出た。
ビハインドを負った東海大高輪台は「ワンタッチ、ツータッチで崩せてはいたんですけど、持ち過ぎちゃうこともあって、シュートまでは行けなくて苦しかったです」と峯も言及したように、途中出場のMF川上空(3年)やMF稲野遊(3年)のドリブルもアクセントに、細かいコンビネーションで相手を崩しに掛かるも、最後のタイミングがなかなか合わず、フィニッシュを繰り出すまでに至らない。
終盤は東京実の高い集中力が際立った。「点を獲ってから苦しい時間が続いたんですけど、『この1点を守り切るぞ』という感じでした」とは田中。GK海老澤光(3年)も含めた守備陣がゴールに鍵を掛ければ、前線からは「凄くボールを追ってくれて、彼なくしては勝てなかったかなと思います」と片山総監督も賞賛した塩澤を筆頭に、激しいプレスでビルドアップを制限。相手の攻撃の芽を1つずつ、丁寧に摘み取っていく。
そして、3分間のアディショナルタイムも消し去り、届いたタイムアップのホイッスル。「もう言葉に表せないくらい嬉しかったですね。片山先生にもずっと『ここが山場だ』と言われていて、その山場を越えた瞬間だったので、ちょっと泣きそうでした」と高井も笑顔を見せた東京実が“ウノゼロ”で逞しく勝ち切って、2回戦へと勝ち上がる結果となった。
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