1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

合言葉は「能登に笑顔を」…鵬学園が歴史を塗り替える勝利!! 星稜を逆転で退けて総体初出場!!

ゲキサカ / 2024年6月4日 10時1分

総体初出場を決めた鵬学園高

[6.3 インターハイ石川県予選決勝 星稜高 1-3 鵬学園高 金沢ゴーゴーカレースタジアム]

 令和6年度全国高校総体(インターハイ)石川県予選の決勝が3日に行なわれ、星稜高と鵬学園高が対戦。3-1で勝利した鵬学園が、インターハイ初出場を手にした。

 鵬学園は元日に発生した能登半島地震で七尾市にある学校が被災。サッカー部の生徒が暮らす寮は地面が液状化し、2月からの2か月間は富山県の民宿で集団生活を送った。

 4月からは七尾市に戻ったとはいえ、これまで使ってきたグラウンドは使えず、現在も車で一時間以上かけてかほく市のグラウンドで練習を続ける。困難な状況を乗り越え、堂々と戦った結果の逆転劇。赤地信彦監督は「選手がめげずに最後の最後までやるべきことをやってくれたので褒めたい」と目を細めた。

 試合展開も決して楽ではなかった。立ち上がりから星稜が攻勢を仕掛けてくるのは分かっていたが、「チームとしての難しさはあったし、個人としても会場の雰囲気に緊張して硬くなっていた」(MF猪谷悠太、3年)ため、星稜のサイド攻撃に押し込まれる。前半2分に受けたMF高山尭大(3年)の仕掛けは左サイドで阻止したが、奪ったボールを後方に下げたところをMF山口晴(3年)に奪われ、先制点を与えた。

 7分には右クロスからFW南慶士郎(3年)がダイビングヘッド、12分には左クロスをMF村上颯俄(3年)が頭で落とし、高山がゴールを狙うなど星稜の時間帯が続いたが、鵬学園の選手に焦りの色は見られない。「選手に言っていたのは震災以上の苦しい想いはないということ。今日のミーティングでも、1失点ぐらいどうでもよい。もっと苦しい想いをしてきたじゃないかと伝えていた」(赤地監督)。

 序盤の鵬学園は良い形でボールが奪えなかったため、思い通りの攻撃ができなかったが、前半半ばからはMF竹内孝誠(3年)らがセカンドボールの攻防で勝つ場面が増加。2列目が前向きでボールを持てるようになったことで、試合のポイントだった右サイドのMF亀山日々葵(3年)の仕掛けが生き始める。

 ファウルになったため、得点には至らなかったが、33分には右CKからDF竹中健之助(3年)がゴールネットを揺らすなど上向きな状態で前半を終えた影響は大きく、ハーフタイムには選手たちが「自分たちはここからが一番強い」と話していたという。

「このまま行けば1、2点取れる雰囲気があったので自信を持っていた」。猪谷の言葉通り、後半に入ると攻撃のギアが一段上がり、後半5分には連携で右サイドを崩すとDF生駒晟司(3年)がクロス。中の猪谷が合わせたボールをMF能勢翼(3年)がコースを変えて、同点に持ち込んだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください