「勝ちの味を知らない」選手たちがつかんだ総体出場権…選手交代で流れ変えた阪南大高、大阪桐蔭下して全国へ!!
ゲキサカ / 2024年6月9日 10時40分
[6.8 インターハイ大阪府予選準決勝 阪南大高 2-0 大阪桐蔭高 J-GREEN堺S1]
8日、令和6年度全国高校総体(インターハイ)大阪府予選の準決勝が行われた。阪南大高と大阪桐蔭高による第2試合は、前後半に1点ずつ奪った阪南大高が2-0の勝利。3大会ぶり6回目の全国大会出場を決めた。
FW鈴木章斗(J1湘南)を要した3年前は夏冬ともに激戦区・大阪を制して2冠を達成した阪南大高だが、以降の2年間は無冠。上位が定位置だったプリンスリーグ関西1部でも苦戦が続いていた。「選手たちは2年間、勝ちの味を知らない。勝ち方は教えられないので、勝たせてあげるしかない」。そう話すのは濱田豪監督で勝利の喜びを再び知って、強い阪南大高を取り戻すことが今年の目標。ひとまず全国大会出場をつかみ取れた価値は大きい。
スコアを見れば快勝となったが、決して楽な試合展開ではなかった。MF柏大輝(3年)ら打開力十分な選手によるサイド攻撃が今年の持ち味だが、3-4-3で守備を固める大阪桐蔭を外から崩すのは簡単ではない。指揮官が「点が取れるのが福本の良さ。今日は彼に点を取らせて差を付けたいと思っていた」と振り返る通り、本職ボランチのMF福本一太(3年)をトップ下に置いて、中央をこじ開けようとしたが、思い通りにはいかない。
「フリーで受けて起点になろうと考えていたけど、ボランチとCBの間を締めていたので、空間がなかった。閉められているのに、そこを狙いすぎていたので上手くいかなかった」と口にするのは福本で、ボールロストから自陣に持ち込まれる場面が続いた。
前半は完全に大阪桐蔭のペースで、3分には空中戦のこぼれ球をMF柴田柊大(2年)がミドルシュート。14分にはミドルゾーンで得たFKをFW小松和史(2年)が直接狙ったが、左ポストに阻まれた。大阪桐蔭が放ったシュートは前半だけで7本。守備でもDF小門楯(3年)が圧倒的な強さを発揮し、セカンドボールを確実に回収していく。
阪南大高のベンチは悪い流れを変えるため、早い時間帯から動く。24分に投入したMF瀬尾優斗(2年)をトップ下に入れて、福本をボランチに入れると直後の28分には決定機が到来する。福本のヒールパスを受けたFW弓場潤哉(3年)が「最近はトラップしてから奪われるシーンが多かったので、今日は前を向いてプレーすることを意識していた」と強引にPA右を突破し、ゴール前にクロス。中で待ち構えた瀬尾が冷静に決めて、均衡を崩した。
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