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最後の全国切符を巡る超激闘。湘南U-18は粘る東急SレイエスFC U-18を1点差で振り切って関東11番目の代表権獲得!

ゲキサカ / 2024年6月10日 19時21分

 39分にはレイエスU-18にセットプレーのチャンス。左から門脇が丁寧に蹴ったキックはファーサイドを襲うも、飛び込んだ村澤の右足はわずかに届かず。「1つ入れば行けそうな流れもありましたけどね」と村島監督も言及したが、わずか1点のビハインドが重くのしかかっていく。

 そして、4分のアディショナルタイムが過ぎ去ると、タイムアップのホイッスルが鳴り響く。「『やっと決まったか』という感じでしたね。ラストのラストでやっと全国を決められたので、ホッとしました」(寺下)「どっちが勝ってもおかしくないような拮抗したゲームだったので、とても嬉しかったですね」(平塚監督)。湘南U-18が激闘を制して、最後に残された関東で11番目となる全国への切符を、逞しくもぎ取る結果となった。



選手たちを称える湘南U-18・平塚次郎監督

 この日の前日に行われた3代表決定戦2回戦。湘南U-18は横浜F・マリノスユース相手に好勝負を演じながら、PK戦で競り負けて3回戦へと回ってきた。ノックアウトステージ2回戦の柏レイソルU-18戦、そして横浜FMユース戦と、勝利すれば全国出場という試合に2度敗れて、臨んだ今回の一戦。だが、チームのモチベーションはとにかく高かったという。

「昨日のゲームが終わった瞬間から、『明日の準備をしよう』ということはコーチからも選手たちからも話が出ていて、食事や睡眠のこともみんなで話し合いましたし、今日に向けての準備は前日からできていたと思います」(篠崎)「『これで行ける』となってからのPK負けだったので、少し気持ちも落ちるかなと思ったんですけど、『全然明日でしょ』というような、先週のようなモチベーションがあったので、自分もそれに乗り遅れないようにという想いもありました」(中村)。

 そんな彼らを後押ししたのは、“ネットの外”から声援を送り続けたメンバー外の選手たちだ。トップチームの試合でも使われているチャントを歌い、飛び跳ね、ピッチに立つ選手たちを鼓舞し続ける。「去年の応援ではチャントとか歌っていなかったんですけど、今年はみんなチャントも歌いながら応援してくれているので、それが力に変わりましたし、応援してくれる人たちのために『連戦でも頑張ろう』という想いがあったと思います」と感謝を口にしたのは篠崎。チーム全員でこのゲームを戦い抜いたことは、間違いない。



 とにかくシビアなゲームを重ねたこの数週間は、体力的にも精神的にもタフさが求められてきた。寺下の言葉が印象深い。「自分が1点獲った良い流れの中で失点しても、連続失点しないようなチームとしての粘り強さが身に付いてきたので、危ないところでも失点せずにもう1点獲れましたし、この予選で毎試合毎試合、毎週毎週、全員が成長したからこそ勝ち獲れた結果かなと思います」。プレミアリーグやプリンスリーグで戦う強豪と真剣勝負で肌を合わせたことは、グループを確実に進化させていたようだ。

 篠崎が全国大会への抱負を、力強く教えてくれた。「僕たちは他のどのチームよりもチームワークはあると思いますし、新チームの始動から全国優勝を目指しているので、そこはブレることなく、みんなで優勝に向かって頑張っていきたいと思います」。

 自分たちで掴み取った、日本一を巡る晴れ舞台への挑戦権。せっかく戦うのであれば、頂上を目指さないなんて選択肢はない。いつでも、どこでも、ともに戦う。一体感を纏った緑と青の若き勇者が、堂々と歩みを進める真夏の進撃は、果たしてどこまで。



(取材・文 土屋雅史)

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