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関東大会予選準優勝とインターハイ予選ベスト4。指揮官も驚くこの2か月の圧倒的成長。2024年の日大豊山が突入しつつある新章のストーリー

ゲキサカ / 2024年6月18日 19時40分

 2点目をもぎ取るチャンスはあった。後半6分にMF高岡佑吏(3年)が狙ったミドルはクロスバー直撃。12分には葛西が枠内シュートを放つも、GKの正面を突く。「選手たちは後半もちゃんと気持ちを切り替えて、勇気を持って自分たちのやるべきことをやってくれていました」と海老根監督。18分には決定的なピンチを迎えるも、守護神の高橋がビッグセーブ。勝利への意欲は衰えない。

 だが、試合は残酷な形で幕を下ろす。後半終了間際の40+5分。左サイドの深い位置で相手にボールを奪われると、その流れから無念の失点。ファイナルスコアは1-2。日大豊山にとって初めてとなる全国切符は、土壇場でするりとその手から滑り落ちた。


 4月。関東大会予選に挑んだ日大豊山は、躍進を遂げる。初戦で片倉高に6-0で快勝すると、2回戦では昨年度の高校選手権予選で敗れた日大三高との“日大ダービー”にも、2-1で勝利を収めてリベンジ成功。さらに準々決勝でも国士舘高を延長戦の末に振り切り、準決勝は選手権で全国4強を経験した堀越高に1-0で競り勝って、同校初の関東大会出場権を獲得する。

 迎えた今大会は準々決勝からの登場。実践学園高との一戦は押し込まれる時間も長かったものの、エースの大山が挙げた決勝点を守り切って、1-0で辛勝。その大山が「最初はやっぱり格上相手という意識があったんですけど、自分たちがどんどん勝ち上がっていくごとに自信も付いてきましたし、みんなの気持ちも『あとはもう全国に行くだけだ』というふうに意識もどんどん変わっていったので、全員でそういう方向に向けたことは良かったかなと思います」と言及すれば、葛西も「公式戦に慣れてきたことが凄く良かったのと、強いチームとやることによって、練習からプレースピードがどんどん上がっていったことが、チームとしての成長に繋がったのかなと思います」ときっぱり。チームの中の基準は、日を追うごとにより高いところへと引き上げられていった。

 海老根監督も4月からの2か月間で選手たちが見せた成長には、驚きを隠せないという。「正直、『高校生って凄いな』と思いました。もちろんスタッフもチームも今年はある程度やれる子たちがいるんじゃないかなと思ってスタートしたんですけど、最初はT3(東京都3部リーグ)の開幕戦や新人戦も含めて、『もう1つ殻を破れないかな』というような苦しい試合も多かったんです。でも、関東予選から1つ1つ勝ち進んでいくことで、選手たちがものすごく成長してくれましたし、『高校生の成長ってこっちの予想を遥かに超えてくれるな』ということは凄く感じていますね」。

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