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“勉強で培った”精神力、走力が強み。OB監督の下、凡事徹底で成長の高知小津は1996年以来のインハイに挑戦

ゲキサカ / 2024年6月18日 20時41分

高知小津高は1996年以来のインターハイに出場する

[6.15 四国高校選手権1回戦 高知小津高 0-2 四国学院大香川西高 香川県営サッカー・ラグビー場]

 久しぶりの四国大会に挑んだ高知小津高(高知1)だったが、四国学院大香川西高(香川西2)の注目FW玉田滉喜(3年)を止めることができず、前半のうちに2失点。後半は無失点に抑えながら、3本のシュートを放つなど巻き返しを図ったものの、最終スコアは0-2。

 初戦敗退に終わったが、寺尾拓監督は「うちのルーツを辿っていけば、香川西さんとやるようなレベルではない。中学からサッカーを始めた選手もいるぐらい。チームとしてもプリンスリーグと県リーグ下位のチーム。インターハイに向けて通用しなかった部分、できたことが分かって良かった」と前を向いた。

 インターハイで全国ベスト8に入った経験を持つ高知小津だが、近年は芳しい結果が残せておらず、全国大会への出場は1996年大会以来6回目。昨年、指揮官として母校に戻った寺尾監督は「就任したばかりの頃は、サークルのようだった」と振り返る。

 県内上位の進学校ではあるが、練習や集合時間のギリギリで訪れる選手がほとんど。それなのに時間にルーズな主力選手が、試合に出場するメンバーも決めていた。県1部リーグも大敗する試合が目立ち、寺尾監督就任前年の2022年はわずか4勝に終わり辛うじて残留。前任の高知西高を率いた一昨年まで選手権に2度出場し、プリンスリーグ四国にも在籍していた寺尾監督にとって物足りなかったのは間違いない。

 チームの再浮上を目指し、寺尾監督はピッチ内外の見直しを図る。ピッチ外での当たり前の基準を求めるため、準備、後片付けなど凡事徹底の大切さを問い続けた。メリハリなく長時間続けていた練習にもメスを入れ、1時間弱に変更。短い時間で選手に個人戦術を植え付け、強度も求めたという。

「サッカーを頑張るつもりで、この学校を選んだわけではない。厳しすぎる」。そうした保護者からのクレームもあったが、勉強で培った集中力はあるため、選手たちに短い練習は向いていた。「公立中学出身が多く、これまでしっかり練習をしていなかっただけでスポンジのように吸収してくれた」(寺尾監督)。練習時間がコンパクトになったおかげで、これまでよりも早く帰宅できるようになり、勉強の成績も上がっていったという。

 これまでは大学受験に備えて、夏で3年生が引退してきたが、昨年はサッカーの楽しみを知った主力の7人が冬までチームに残留。選手権は2回戦敗退で終わったが、県1部リーグを4位で終え、チームの土台を作るには十分すぎる初年度となった。

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