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現役プレミアリーグ主審も交えて3時間の大激論!! JFA審判委がプロレフェリーキャンプを報道公開

ゲキサカ / 2024年6月21日 20時8分

 そこでは国際副審の経験も持つイングランド氏から「どこに主審がいるのかを見ることが大事」というアドバイスも。「英国では『ファールにしたければ吹いてもいい』ということを声で伝えるサポートの仕方もある。主審はオプション(選択肢)を持つことができる」と現地仕様のレフェリングを紹介した。

 宮島氏は日本人副審の世界的地位を高めるため、「オフサイドの精度を上げること(の重要性)は目に見えて分かる。ただ協力の部分を一段階上げようということでレベルアップしなくちゃいけない」と力説。「(インカムなどの)コミュニケーションシステムは追加の道具」とし、アイコンタクトなど意思疎通の手段を疎かにしないようPRに求めた。さらにトヨタ自動車のスローガンとしても知られる「カイゼン」の姿勢を求め、Jリーグ担当審判員全体がレベルアップするためには「(プロの)皆さんがやらないと絶対に変わらない」と訴えて副審パートが終了した。

 続く主審パートでは佐藤氏がインストラクターとなり、主審の動き方やマネジメントなど広範囲に目が向けられた。佐藤氏はカード基準の一貫性について「チームも一つの基準で出す、出さないが決まるものではないことは理解している。ある程度の幅はある」としつつ、「でもその幅が大きければ大きいほど混乱するし、そこをどう縮めるか」という点にフォーカスした。

 事例紹介ではスライディングのファールにイエローカードを出すべきか、白黒はっきりとしない事象が取り上げられた。PRからは「試合の状況による」とした上で「それまでに試合が安定しているか、自分のコントロール下に入っているか」を考慮するという意見が出たほか、ノーカードでマネジメントできる場面でカードを出せば大きな不満を抱かれる一方、誤った感覚でノーカードにするとかえって試合が荒れる原因になるため、カードの有無だけでなくマネジメントも重要だという共有がなされた。

 そこでイングランド氏は「(ファールをした)選手がどこへ向かうかによってマネジメントの場所を決める」とプレーが切れたタイミングでのポジショニングにも着目。選手が進む方向にスムーズに入り、そのまま対話を行う「インターセプト」と呼ばれる方法があることを示した。J1初担当となったセレッソ大阪対浦和レッズでも実践していたという。

 またイングランド氏はカウンターの際、最初の10mをしっかりとスプリントすることが主審が争点に置いていかれないためのポイントだと指摘。佐藤氏はそういった言葉を踏まえ、「プレミアリーグは僕らからするとすごい雲の上だと思うけど、やっていることはすごくベーシックなこと」と述べつつ、「僕らが初めて聞くことではない。でも結局、プレミアリーグで笛を吹いている人も同じロジック。ということは僕らがやり続けることが大事」と基本の重要性を説いた。

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