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中学3年でのプレミアデビューにも「これに満足しないで、次はどんどん前に絡んで点を獲りたい」。柏レイソルU-18MF長南開史が記した「15歳のスタートライン」

ゲキサカ / 2024年6月23日 21時23分

「あのゲームは入りから点に繋がるドリブルもできて、そこで流れに乗って、結構良い感じのプレーができたと思います」。本人も手応えを得たデビュー戦のイメージを持って、U-18での2試合目に臨んでいたようだ。



 ファーストプレーは上々だった。登場から2分後。ピッチ中央のギャップに潜り、MF廣岡瑛太(2年)からパスを引き出すと、巧みなターンでマーカーを剥がしながら、そのままドリブルで前進。左サイドの吉原にパスを通す。長南自身も「最初のワンプレーでターンできて、得意な運ぶドリブルができたのは良かったと思います」と振り返っている。

 だが、そこから体感したプレミアリーグのレベルは、想像の遥かに上を行っていた。「プレミアの試合は全然違いました。いつも同学年でやっているより数倍のスピードで寄せてきて、『いつの間に後ろにいるんだ……』みたいな感じで、スピード感があまり掴めなかったです」。

 ダイヤモンド型の中盤の右サイドへ送り込まれたが、ボールを持ったらすぐに寄せられ、じっくりと判断を下すような時間は与えてもらえない。守備で対峙する相手の選手も、強度やスピードは今まで経験してきたそれではなく、必死に食らい付いても、ボールを奪い切るところまではなかなか届かない。

「僕は彼のプレーに全然納得していないですし、彼自身も納得していないでしょう。プレミアのスピード感やパワーと展開の速さに戸惑って、いつもは見られないような息切れするシーンもありましたし、奪って出ていくとか、もっとダイナミックなプレーが出せたんじゃないかなと思います」。藤田監督が発した厳しい言葉が、逆に期待値の高さを窺わせる。

 もちろんこの日の出来については、本人が一番よくわかっている。「最初からあまり流れが掴めなくて、守備もあまりハマらずに抜かれたところもありましたし、通用する部分もありましたけど、もっとやれると思っていました。今日は“40点”ぐらいです」。自己採点は100点満点の半分以下。プレミアの洗礼を浴びる格好となったが、それも試合に出場する権利を勝ち獲ったからこそ得られたもの。新たな景色を突き付けられた30分近い時間が、長南にとってもかけがえのない経験になったことは、言うまでもないだろう。



 現状では中学校に通っていることと、そこからグラウンドまでの移動に時間が掛かるために、U-18の練習には少し遅れて参加することが多いとのこと。それでも吸収できるものを吸収し続けてきたことで、自身の確かな成長も実感している。「ユース(U-18)で練習することで、同学年の練習に戻った時に、そっちに合わせるんじゃなくて、より高いレベルを意識することで、自分の基準が上がったなと思います」。経験値に“プレミア”も加わったここからは、今まで以上に基準を高い位置へと置くことになるはずだ。

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