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ルヴァンカップのベンチ入りで膨らんださらなる向上心。神戸U-18FW岡奨瑛は得意のドリブルで自らの未来を切り拓く

ゲキサカ / 2024年7月2日 12時15分

 1点をリードされた後半18分。タッチラインに出てきた第4の審判員が、“17”という数字が掲示された交代ボードを上げる。「結構僕は後半に代わることが多いので、もっと早い時間帯で結果を出さないといけないですし、今日も点が獲れていないので、まだまだ足りなかったと思います」。スタメンで出た試合は、この日のように60分から70分に掛けて交代することが多く、リーグ戦ではまだノーゴール。チームは終盤に追い付いて勝ち点1を獲得したが、自身のプレーに確かな手応えを得るまでには至らなかったようだ。


 2種登録された今シーズンはトップチームの練習にも参加。プロの空気感を直に味わっている。「トップの練習は全部のスピード感が速くて、まだまだ全然付いていけないところもあるんですけど、練習試合に行かせてもらった時には前向きに勝負して、自分で点も獲れたので、その時は楽しかったですね、ちょっとでも空いたらボールを出してくれるので、自分の感覚が出せてやりやすかったです」。

 トップレベルのパサーが揃う環境でのプレーが、刺激的でないはずがない。「中坂勇哉くんとか櫻井辰徳くんはメッチャポジショニングが良くて、いつでもワンツーができる位置に顔を出してくれていますし、岩波拓也くんも『自分が持った時はサイドに張っておけよ』と言ってくれて、張っていたらエグいボールが来たので(笑)、やっぱり全員上手かったですね」。いつも以上に能力を引き出される感覚が心地良かった。

 4月17日。YBCルヴァンカップ2回戦。FC今治とのゲームで岡はチームメイトのDF山田海斗(3年)とともに遠征メンバーに選ばれ、ベンチ入りを果たす。延長戦の末に勝利を収めた120分間で出場機会は訪れなかったが、ピッチサイドから見つめるプロのフィールドが、より高い向上心を膨らませてくれたことは実感している。

「自分の目で見て、雰囲気を近くで経験したことで、プロの凄さも見ることができましたし、1試合に対する熱量も全然違ったので、良い経験になったと思います。もちろん試合にはメチャメチャ出たかったですけど、帰ってきてからも『トップでやりたいな』とか『楽しかったな』という気持ちがあったので、もっとどんどんトップに行けるように頑張りたいです」。

 最近はフランス代表でも頭角を現しつつある若手のホープを参考にしているという。「自分もエムバペみたいに全部スピードだけで抜くタイプではないと思っていて、あまり似ている人を見つけれてなかったんですけど、パリ・サンジェルマンの(ブラッドリー・)バルコラを見た時に『あのプレーは自分も行けそうやな』と思ったので、最近は見るようにしています」。

 今はまだ無色に近い原石ではあるが、一瞬で煌きを放つだけの才覚は間違いなくある。神戸U-18の左サイドを疾走するドリブラー。岡奨瑛がこれから描いていく成長曲線が、突如として急激な進化を遂げたとしても、そこには何の不思議もない。



(取材・文 土屋雅史)
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