中体連出身の守護神が感じたワンプレーの怖さ。大宮U18GK清水飛来は明確に思い描く未来予想図に向かって努力を重ねていく
ゲキサカ / 2024年7月4日 19時47分
[6.30 プレミアリーグEAST第10節 FC東京U-18 2-1 大宮U18 東京ガス武蔵野苑多目的グラウンド(人工芝)]
ゴールキーパーというのは難しいポジションだ。どれだけファインセーブを重ねていても、1つのミスがそのまま失点に、そのまま勝敗に、直結してしまうのだから。この日、その厳しい現実を突き付けられることになったオレンジの守護神は、それでもしっかりと前を向く。
「途中から凄く雨が強くなってきたので、キャッチする判断で行ったんですけど、その前もパンチングという判断は何回かできていたので、あそこも『パンチングするべきだったな』とは思いました。でも、キャッチすることもできた方がいいですし、そこはやり続けていきたいと思います」。
大宮アルディージャU18(埼玉)のゴールマウスを託された背番号1。GK清水飛来(3年=深谷市立豊里中出身)は自身が下す1つの判断がもたらしていく結果への責任をより感じながら、さらなる成長を誓っている。
FC東京U-18(東京)とアウェイで激突した、プレミアリーグEAST第10節の一戦。開始早々に先制されながらも、FW磯崎麻玖(3年)のゴールで前半のうちに追い付いた大宮U18だったが、後半に入ると相手の猛攻に耐え忍ぶ時間が続いていく。
そんな劣勢の状況で、ことごとくゴールを死守したのが、今季のプレミアで全試合にスタメンフル出場を続けているゴールキーパーの清水だ。至近距離からのシュートにも恐れることなく飛び込めば、際どいコースを突かれたシュートも鮮やかなジャンプで弾き出す。
実はこの試合に向けて、意識していたことがあったという。「普段チームの練習で、近い距離の速いシュートを受ける時に、顔が逃げてしまうことが多かったので、今日の試合でそれは絶対になくして、逃げずにやりたいと思っていましたし、そういうところに練習から良い意識で取り組めました」。
ゲームが進んでいく中で、確かな手応えも掴んでいた。「逃げずにボールを見る意識でやったら、近い距離のシュートにも反応できましたし、もうボールに集中して、身体を動かすことも意識して、ボールを最後まで目で追ったら、結構止められましたね。『やっぱりちゃんと見れれば、止められるんだな』と思いました」。
1-1で迎えた終盤の後半38分。雨は依然として、降り続いていた。左サイドからクロスが上がってくる。チーム状況を考えても、絶対に勝ち点3が欲しいゲーム。攻撃への移行を考えた清水は、パンチングで弾くのではなく、キャッチして収めるという判断を一瞬で下す。
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