「不思議な感覚」筑波大“学生監督”元柏U-18主将・戸田伊吹が敵将となって柏レイソルと対戦

　試合前のミーティングではそんなエピソードから、中高を過ごした柏への想いを熱弁。自身が練習でも教えてもらっていたDF谷口彰悟(アルラーヤン)に憧れを持ったように、「今度は自分たちが憧れられる存在に。このゲームにかける思いを表現してほしい」とイレブンを鼓舞して送り出した。福井も「響いていない選手はいなかったと思う」と最高のモチベーションを持って入れていたと明かす。

　卒業後は当然、Jクラブの指導者を目指したいという希望を持つ。「明言はしていない」というものの、柏で指揮を執る夢について、「ひとつの目指すべき目標かなと思います」と続ける。目指すべき指導者像についても特にはないようだが、強いて言えば「素敵な指導者になりたい」という。「レイソルアカデミーでも素敵な指導者の方々にお世話になった。今までお世話になってきた指導者のようになりたい」。“学生監督”は天皇杯ベスト32の実績に満足することはない。

(取材・文　児玉幸洋)
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