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決勝OG誘発に献身11.7kmラン…町田FW藤尾翔太が3連勝置き土産にパリ五輪へ「まだ実感が湧いてない」

ゲキサカ / 2024年7月14日 21時58分

FC町田ゼルビアFW藤尾翔太

[7.14 J1第23節 東京V 0-1 町田 味スタ]

 パリ五輪前ラストマッチでも存在感は絶大だった。FC町田ゼルビアFW藤尾翔太はJ1第23節・東京V戦の前半6分、自ら起点を担った攻撃でゴール前に飛び込み、オウンゴールを誘って先制点に貢献。その後は劣勢が続く中でも最前線と右サイドで90分間奮闘し、3連勝という置き土産を残した。

 先制点のシーンでは、DF鈴木準弥のクリアボールを藤尾が収めたところから攻撃がスタート。「あそこで起点になることによって自分たちのラインも上がるし、相手のラインも下がる。ああいうところでロストしないように意識している」。さらにボールを左に流した後も、プレーを止めずにゴール前への駆け引きに移っていった。

 味方が中盤で右サイドに横断する間、藤尾はペナルティエリア左に狙いを定めていた。「常にゴールにつながるプレーを考えている。準弥くんが持った時点でボールが来ると思った」。鈴木からのクロスボールが送り込まれると、いち早くボールに反応。結果的にはDF谷口栄斗のオウンゴールとなったが、相手が触っていなければ藤尾のゴールとなる流れだった。

 決まった直後は自らのゴールだと思っていたという藤尾。そのまま直立でセレブレーションを披露し、チームメートの祝福を浴びた。「(自分で)触った感じはあったけど、相手の足に当たったのかわからないですけど……」。そう苦笑い気味に振り返りつつも、チームにとって大事なゴールなのは変わらない。「動き直して相手の前に入れたことがあのゴールにつながって良かった」と前向きに受け止めた。

 またその後はチーム全体が劣勢を強いられたが、「2点目よりも1点目を死守」(黒田剛監督)というゲームプランの中、藤尾は前線での身体を張ったボールキープや守備のプレッシングで奮闘。後半27分からは右サイドハーフのポジションに移り、「疲労感はあったけど、運動量を出さないと失点につながるので失点するくらいなら走るほうがいい」と最後まで走り抜いた。

 その奮闘の成果もあり、チームは1-0のまま勝利。藤尾の90分間の走行距離は両チーム最長の11.737kmを記録するなど、あらためて欠かせない存在感を放っていた。

 藤尾は試合後、自身が抜けた後のチームについて「僕が抜けても全然戦力ダウンにはならないと思う。町田の試合も見つつ、応援したいと思う」と平然と語った。とはいえ、町田で示してきた得点力と併せ持つ運動量は貴重な能力。とくに日本が世界で勝って行くためには、国際舞台に必須のスキルだと言える。

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