「自信は大事。でも邪魔になることもある」パリ五輪メンバーGK野澤大志ブランドン、プロ2年目のJ1→J3で学んだこと
ゲキサカ / 2024年7月22日 8時58分
プロキャリアをスタートさせた若手の多くは、出場機会を求めて移籍を経験する。そこで何を学べるか。GK野澤大志ブランドン(FC東京)はプロ2年目の夏から一年半の間、いわてグルージャ盛岡にレンタルされた。その場所で自身を見つめ直して成長。そして、今回パリオリンピックメンバーの一人になった。「ここまで来られるとは思っていなかった。岩手への移籍があって今がある。後悔は何ひとつないし、その時間に向き合ってきたからこその今」と振り返った。
今季ここまでFC東京のゴールを守り続け、J1リーグ13試合に出場した。冷静なセービングでピンチを乗り越えるFC東京の守護神。そこにたどり着くまでには、多くの時間を要した。
FC東京U-18所属時の2019年に2種登録でJ3デビューした。経験を積んだ翌20年にトップ昇格。しかしプロ初年度で公式戦出場はなく、21年夏に当時J3リーグだった岩手への期限付き移籍が決定した。岩手ではゴールを守る機会を獲得。J2昇格に貢献するも、昇格初年度には1年でのJ3降格も味わった。ピッチ内でいいことも悪いことも経験しながら、ピッチ外では内省する時間が増えた。
「つらい時期に自分と向き合う時間がすごく貴重だった。そういうつらい時間があったからこそ、さらに人として成長させてもらった」。いわてグルージャ盛岡というクラブの中で日常を過ごし、気づいたことも多い。「ひとつのコミュニティとして、みんなで働いていることがすごく素晴らしいことだと思った。多くの人に支えられていることで、自分一人で生きていけるなんてないんだなって。本当に感謝でいっぱいの時間」。一年半の期間をそう表現した。
あきらめずに、前を向き続ける。成功した者はそうシンプルな答えを語る。ただ、野澤は行動することの難しさを知っているからこそ、言葉の奥底に秘めた意味を真剣に伝えようとしていた。
「(下位カテゴリーで)そういった時間を過ごしている選手に対して、ひとつでも励ましになったらいいと思うけど……でも言葉で言うのは簡単なこと。なんて声をかけたらいいかわからないけど、それでも生き方を見てもらって、感じてもらうものもあると思う」
「いろんな人と話して、自分一人で生きているんじゃないんだなって思ったときに、本当に当たり前の日常生活のところ、小さなことからでも感謝の気持ちとか謙虚さが出てくる。おれならやれるとか、そういう自信ってすごく大事だと思う。だけど傲慢になったり、ひとつでも自分なら大丈夫だろうとか、そういったものが邪魔になることもある」
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