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昌平が初優勝。玉田圭司監督が5か月前の就任時に掲げ、何よりも喜んだ“選手たちの成長”

ゲキサカ / 2024年8月5日 12時29分

「決勝も含めて簡単な試合は一つもありませんでした。そういう中でね、優勝ももちろん嬉しいんですけど、 大会を通じて選手たちが1試合ごとに成長している姿を感じることができて、そっちの方が嬉しいですね。大会通じて成長したところは、特に球際だったり、戦う姿勢であったりとか。技術だけでは勝てないっていうのは、選手たちも感じてくれた中で実行してくれたんじゃないですか」

 これまでの昌平は、インターハイ準決勝で3度、選手権準々決勝でも3度敗れて日本一に届いていなかった。元々守備の堅さも兼ね備えていたが、テクニックと判断力がより目立つチームであったことも確か。今大会は“昌平らしさ”を表現したと同時に、ビハインドを跳ね返す力や、身体を張って相手の猛攻を耐え抜く力、勝利への思いの強さも印象的だった。

 特に桐光学園高(神奈川1)との準々決勝では0-2から後半終了1分前に追いついてPK戦勝利。「やっぱり準決勝行った時の4強で、自分たちは一番勢いがあった」(玉田監督)という力も壁を破る要因になった。また、藤島崇之チームディレクターの「(プロで特別な活躍をしており)言葉の重みが違う」という玉田監督の存在、親しみやすさも初優勝に結びついたことは間違いない。

 MF大谷湊斗主将(3年)は、「玉田さんになって攻撃の練習も増えたんで、ゴールに向かうっていう姿勢に関しては自分自身、やっぱり人一倍変わりましたし、(ゴール前の)最後の部分で脱力したりとか、そういうのはやっぱり玉田さんの助言があったからこそ。自分も今大会3点決めましたし、そういった部分では玉田さんに感謝しかないです。(玉田監督は普段から)フレンドリーで話しやすいです。学校の先生じゃないんで、全然絡みやすいです(微笑)。(大会期間中の)この前も、練習場からランニングして、宿舎まで帰ってたんで。あと、隙あればボール触って、コーチと一緒にリフティングしたりしています」と明かす。

 また、現役時代の指揮官と同じFWを務める鄭は、「『最後、自分が取ってやるんだ』っていうメンタリティー的な部分は、玉田さんからもずっと指導して頂きました。やっぱりシュート打つ時は常にリラックスするのと、ずっと『ゲームも楽しめ』とおっしゃってるんで、それで自然に体の力が抜けたり、それでリラックスしていつもの技術を発揮できたりしていると思います」と効果を口にする。

 もちろん、玉田監督一人で成し遂げた快挙ではない。いずれも玉田監督の習志野高(千葉)時代のチームメートである藤島チームディレクター、村松ヘッドコーチ、関隆倫コーチ、菅野拓真コーチ、宮島慶太郎ヘッドオブスカウトというスタッフ陣や鈴木琢朗コーチら教員コーチ、外部コーチやトレーナー、保護者・関係者、マネージャー、埼玉から往復6時間をかけて応援に駆けつけていたという控え選手、タフに成長した選手たちを含めて全員で勝ち取った日本一。指揮官は足りないところがまだまだあることを指摘した上で「日本一になれるのは1個だけで、それはほんとに誇らしいことだなと思います」と胸を張った。夏の6試合を勝ち抜く経験をした昌平は選手も、玉田監督も、スタッフも成長中。これからライバルたち以上の半年間を過ごし、冬もインパクトを残す。

(取材・文 吉田太郎)

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