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五輪特有の招集難航も「選手の成長が第一」貫いた大岩監督、帰国会見で振り返った2年半「日本がW杯優勝を目指していく上で…」

ゲキサカ / 2024年8月5日 16時50分

 実際にそうして選んだ選手たちの奮闘により、一体感を持って戦うチームができあがった。指揮官はスペイン戦後、フラッシュインタビューで2年半の活動について問われた際、涙を浮かべる場面もあった。それはただの悔し涙ではなく、選考レースの中で成長を見せてきた選手たちの成長を間近で感じてきたからこその感慨も入り混じっていたようだ。

「個人的にあった感情は置いておいて、選手たちはこの2年半ですごく成長したと思う。彼らが20歳、21歳くらいから23歳になって、レベルも上がったし、環境も変わった。そういう成長がアジア杯の優勝につながったと思うし、五輪でも『我々がやってきたことを出そう』という基準まで来ていたと思う。力がないからと腰の引けた戦いをするのではなく、攻撃的な守備と攻撃をするんだというのをぶつけられるところまで達したと思った。それが試合でできたことで結果として現れた」

 そうしたアグレッシブな姿勢は、大岩監督が就任当初から「ものすごくフォーカスしてきた部分」。すでにA代表では「W杯優勝」を目標に掲げ、直近の2026年の北中米W杯を目指して活動しているが、その基準を日本サッカー界全体のカテゴリに共有すべく、“仕上げの世代別代表”にあたる五輪世代の戦い方にも落とし込まれていた。

「今後、日本がW杯優勝を目指していく上で、どういう立ち位置にいないといけないのか。世界のサッカーシーンの中で、U23アジア杯の時にも言ったけど、アジアの中での日本サッカーの立ち位置がリスペクトを受けていること、また世界の中でも南米とやり、アフリカとやり、ヨーロッパとやりというのが当たり前の世界に入ってきている。以前、相手にどう対応していくかという聞かれたこともありましたが、対応じゃないですよね。我々が相手に対応してサッカーをやるレベルではなくなっている。むしろ相手に恐れられるような、警戒されるような立ち位置に向かっていかないといけない」(大岩監督)

 ここで言う「相手に対応しない」というのは、相手を見ずに試合を進めるというわけではなく、相手の出方は踏まえたゲームプランを準備しながらも、自分たちのコンセプトに持ち込むという考え方。今大会準々決勝のスペイン戦では相手のボール保持にハイプレスで対応するだけでなく、CBを中心とした自分たちのボール保持で主導権を握り返す時間帯も作るなど、その取り組みは強国相手にも一定の成果を挙げた。

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