[関東]3度の前十字靭帯断裂を乗り越えた不屈のプレーメイカー。大宮内定の東洋大MF中山昂大が古巣帰還で成し遂げたい想いと覚悟
ゲキサカ / 2024年8月19日 19時3分
[8.18 関東大学L1部第11節 東洋大 1-1 明治大 東洋大学朝霞キャンパス・サッカー場]
幾度となく大きなケガに見舞われてきた。もうサッカーをやめたいと思ったことも一度や二度ではない。それでも、諦められなかった。最後はまたボールを追いかける日々を想像しながら、懸命にリハビリに励んできた。多くの人に支えられてたどり着いたプロの世界。その感謝を自分のプレーで示していく覚悟は、もうとっくに整っている。
「ここまで来られたことに対して、いろいろなことに感謝していますし、自分は大宮に入ることで、大宮にしてもらったことに対して、ピッチの上で恩返ししたいなと考えているので、その覚悟と責任と自信を持って、大宮に行きたいと思います」。
アカデミー時代を過ごした大宮アルディージャへの帰還が決まった、東洋大が誇る長身プレーメイカー。MF中山昂大(4年=大宮アルディージャU18)は自分を信じてくれた人たちの想いを背負って、これからもピッチで存分に躍動し続ける。
延期分となったホームゲームで対峙するのは、ここまで無敗を続ける難敵・明治大。開始早々に失点を喫すると、「前半はかなりしんどくて、相手のシステム的にも掴み切れない形で、結構ストレスを抱えていましたね」と中山も振り返ったように、以降もなかなかリズムに乗れない中で、MF新井悠太(4年=前橋育英高)のPKで追い付き、1-1でハーフタイムへと折り返す。
中盤の中央に立つ中山の左腕には、オレンジ色のキャプテンマークが巻かれている。「そういうタイプではなかったんですけどね」と本人も笑った通り、少し意外にも思える役割を託されている中で、「自分的にキャプテンと言ったら、長谷部(誠)さんみたいな“ザ・マジメキャラ”みたいなイメージがあって、最初は結構『自分でやろう、やろう』という感じがあったので、ちょっとしんどかったですね」と就任当初はその立ち位置を測りかねていたという。
キッカケになったのは、大宮アルディージャの特別指定選手として出場したルヴァンカップでの経験だ。「ルヴァンで試合に出た時に、東洋の先輩の石川俊輝さんがキャプテンをやっていたんですけど、石川さんが前線からプレスをガンガン掛けたりして、そういう部分でチームを引っ張っているのを見て、『自分ができることでチームを引っ張っていけばいいんだな』と感じて、そこから肩の力が抜けて、プレーに集中できるようになったんです」。
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