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J1札幌撃破の決勝FK弾!! J2で苦しむ葛藤ぶつけた千葉MF品田愛斗「自分が真ん中にいることで解決できると思っていた」

ゲキサカ / 2024年8月21日 23時22分

MF品田愛斗

[8.21 天皇杯4回戦 千葉 1-0 札幌 フクアリ]

 ジェフユナイテッド千葉(J2)は21日、天皇杯4回戦でJ1勢の北海道コンサドーレ札幌を1-0で破り、10年ぶりの準々決勝進出を果たした。唯一のゴールを決めたのはFC東京から期限付き移籍で加入してきたMF品田愛斗。磨き上げてきた右足キックで、力強いFKを直接ゴール右上隅に叩き込んだ。

 0-0で迎えた前半45分だった。ゴールから25mはあろうかという直接FK。目の前には向かって左のコースに壁が立ちはだかる中、左利きのDF佐々木翔悟と並んで位置につき、自らが蹴ることを決めた。

「あの距離なら翔悟が強いボールを蹴れるので最初は任せようかなと思ったけど、壁の位置が翔悟の巻きたいほうを切ってきたので、じゃあここは俺が行くわという話をした」

 蹴るからには自信があった。その根拠となったのは、同じくキッカーを務めていたCKでの感触だ。「今日はコーナーの狙いとしてファーサイドに蹴ることが多かったけど、高いボールよりは速く低いボールで相手の頭を越えていくイメージで蹴るので、引っ掛かることもあるけど、そのフィーリングが一発目でかなり良かった」。

 狙ったのは壁のいない右側のコース。GK児玉潤に近いコースでもあったが、狭いところを力強く撃ち抜いた。「あの距離だったので壁の上を通してもいいかなと思ったけど、狙った位置に自分のリズムで自分のやり方で蹴ることだけ意識した」。ポストをかすめたボールがゴールマウスに吸い込まれ、最後は「ゴラッソだったので気持ちよさ」という感情を込めた熱いガッツポーズを見せた。

■「脆さを何とかしたいと思っていた」

 そんな品田はこの一戦に向け、特別な覚悟を持って臨んでいた。

 J1のFC東京から期限付き移籍で加入したが、ここまでJ2リーグ戦の先発試合数はわずか8試合。途中出場を含めても14試合しか出番がなく、直近7戦1勝1分5敗で昇格争いから引き離されつつあるチームの中でも存在感を高めることができないまま、シーズンが終盤に差し掛かろうとしていた。

 この一戦で何かを示す必要があった。試合後、品田は自身のゴールについて「個人の結果として評価につながる部分もあって、それはそれでいいこと」と述べつつも、それ以上に熱を込め、不調に苦しむチームにもたらそうとしていたものについて語った。

「いつもの自分たちだったら取れていないところで点を取れて、リードして前半を折り返せた。時間帯で自分たちで勝手に崩れてしまう流れがリーグ戦であった中で、そういう脆さを自分も何とかしたいと思っていた。自分が常に真ん中に、冷静にいることで、それが解決できると思っていた。自分一人で周りをコントロールできると思っていた。わかりづらい部分だと思うけど、今日はそこに充実感があった」

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