「次は俺がやる」初のW杯出場へ妥協なきFW小川航基「大然の強度を僕自身ができて、なおかつ点も取れれば…」
ゲキサカ / 2024年9月3日 22時24分
東京五輪世代のエース候補として期待を浴びた27歳のストライカーが、ついにW杯最終予選の舞台に辿り着いた。
日本代表FW小川航基(NECナイメヘン)が3日、北中米W杯アジア最終予選・中国戦に向けた練習後、報道陣の取材に対応。自身初のW杯最終予選に向けて「僕ができるプレーはゴール。そこが一番だと思っている。チームが苦しい状況、どうしても点が欲しい時に僕の力が必ず必要になってくる。日本代表をいい方向に持っていければ」と力強く語った。
2017年、東京五輪世代のU-20W杯にエースとして出場した小川だったが、大会中に左膝前十字靭帯断裂・半月板損傷という重傷を負い、そこから1年間にわたる戦線離脱を経験。19年にはEAFF E-1選手権で初のA代表入りを果たし、デビュー戦の香港戦でハットトリックの大活躍を見せるも、所属クラブでの序列から東京五輪の選考レースには食い込めなかった。世間の期待とは裏腹に、長らく代表とは縁遠いキャリアを過ごした。
それでも2022年、転機が訪れた。当時J2の横浜FCに完全移籍し、41試合26得点という大活躍を見せると、昨年夏にNECナイメヘンで初の海外挑戦を果たし、1年目から公式戦36試合11得点と存在感を発揮。すると今年3月に待望のA代表招集がかかり、6月のW杯2次予選ミャンマー戦では復活の2ゴールを決めた。
そうしてW杯最終予選への切符を掴んだ。小川は「僕自身、なかなか試合に出られない時期もあったし、大きな怪我も経験してきたし、どっちに転ぶか分からない、深い谷を経験してきた。でもその中で自分自身がやるべきことをやってきたからこそ、今ここにいると思っている」と振り返りつつ、決意を新たに、「でも何も満足していることはないし、海外の地でしっかりと価値を示して、もっともっとこのチームに定着して、得点を取っていければと思う」と力を込めた。
苦難に満ちたキャリアの中では、考え方も大きく変わった。ストライカーとして貫いてきた「最大の仕事はゴール」という姿勢を崩すつもりはないが、森保ジャパンのFWに求められる仕事は多様。前線で身体を張るプレーも、クロスに対して囮になる動き出しも、守備時のプレッシングもないがしろにするつもりはない。
「僕自身はいま日本にいる中で僕が一番点を取れると思っている。でも前回のW杯で大然がすごいプレッシャーをかけて、いろんな戦いをしていた中、あの大然のプレッシャーやディフェンスの強度を僕自身ができて、なおかつ点を取ることができれば、世界一、日本サッカー界の壁を乗り越えられる大きな要因になると思う。僕がそこをしっかり担っていけるようにやっていきたい」
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