豊富な運動量と推進力、粘り強い守備で奮闘。海外遠征経験のDF中村孝成(バディージュニアユース横浜)が日常を変えた成果をU-15日本代表候補合宿で表現

U-15日本代表候補DF中村孝成(バディージュニアユース横浜)は強豪・尚志高戦で運動量や球際の粘り強さを発揮

　日常を変えた成果を表現している。U-15日本代表候補DF中村孝成(バディージュニアユース横浜)は福島合宿2日目の3日、午前・午後の実戦でサイドバック(SB)、ボランチとしてプレー。午前の試合では持ち味の運動量を十分に出せなかったことから、午後はより意識して動き回り、「自分の強みでもある」という気持ちの強さも前面に出していた。

　午後の尚志高戦はボランチとして出場。1、2歳年上の高校生に対し、球際の粘り強さでボールを奪い取り、前へ出る力も見せていた。また、この日はSBとしても1対1の強さ、縦への突破力を発揮。右サイドから攻め上がり、チャンスにも絡んでいた。

　中村は今年5月にU-15日本代表の一員としてクロアチア遠征を経験。「できてないところを発見できたので、自チームに帰ってもそのレベルの高さを忘れずにずっと日頃から意識してやっています。チームでは自分が一番にならないといけないっていう意識でずっとやっています」という。Jクラブアカデミーの選手たちに差をつけられることなく、日常を変えてきたことが伝わるようなプレー。その点を平田礼次監督も高く評価していた。

　今回、U-15日本代表候補の活動で同世代のライバルたちや高校生と対峙。自分の課題も再確認している。「パスの技術が自分でないと思ってるんで、一つ一つの縦パスだったり、アウトで出す横のパスだったりっていうのをもっと意識して、変えていきたい」。また、4日の合宿最終日へ向け、「もっと前に行ったり、運動量を増やしていけると思うので、そこを意識してやっていきたいなと思います」と誓っていた。

　その中村は中学卒業後の進路について、「まずは全国(制覇)を狙えるチーム。あと選手権。自分は国立の舞台に立ちたいっていう気持ちが強くあるので」と高体連の名門校へ進むことを決断。強い気持ちで成長を続け、競争を勝ち抜き、目標を達成する意気込みだ。

　代表チームでも、「チームの中心となって、自分から発信できるようなプレイヤーになっていきたい」ときっぱり。今回の活動の経験で学んだことを持ち帰り、また日常を変えて進化を遂げる。

(取材・文　吉田太郎)