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川崎F山田新が劇的決勝弾、痛恨空振りから再度やってきた好機に「何も考える暇もなく…」

ゲキサカ / 2024年9月13日 23時10分

決勝ゴールを挙げたFW山田新

[9.13 J1第30節 川崎F 3-2 鳥栖 U等々力]

 一度は空振ってしまったボールが、振り向くと戻ってきた。川崎フロンターレFW山田新は再度巡ってきたチャンスを決め切り、後半アディショナルタイム10分過ぎの劇的決勝ゴール。「一発で決めたかったけど、うまく当たらなくて。ラッキーな形で跳ね返ってきて、目を切らさずにボールを追えていたのがよかった」と振り返った。

 最下位・サガン鳥栖の粘りに苦戦した。2度のリードも後半45分に味方のハンドで与えたPKを決められ、2-2と追いつかれた。それでも山田はあきらめない。「けっこう時間も止まっていたので、(アディショナルタイム)7分あるぞというのをみんなに言っていた。チャンスは絶対来ると自分的には思っていた」。山田の思い通り、チャンスはやってきた。

 左サイドの後方から縦パスが入り、PA左のFWマルシーニョが折り返した。「そこに流してくれという思いで走った」。いいタイミングで山田の足元にボールは入ったが股下を通過。しかし、ファーサイドに流れたボールはDFキム・テヒョンに当たり、再び山田の頭上に到来。「けっこう緊張していました……何も考える暇もなく」と無我夢中になりながら頭で押し込んだ。

 自身の劇的ゴールで打ち合いを制した。今季リーグ戦では12ゴール目に到達したが、山田は納得はしていない。「なかなかチームとしては勝てていないので、自分がもっと取っていればさらに勝ちを増やせる。勝てていないということは(得点が)足りていないと思う。今日は1点だが、2、3点と取り続けられるか」。チームを勝たせる得点を意識しているようだ。

 リーグ戦は再び中断し、川崎FはAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の戦いへ。18日のリーグステージ初戦で蔚山HDと対戦する。昨シーズンはベスト16で敗れており、山田も「不完全燃焼だった」と悔しさを思い出す。「国外のチームと戦うことはすばらしい経験になる。自分が成長できる舞台で、そのなかで勝ちながら成長していきたい」とアジアでの躍動を誓った。

(取材・文 石川祐介)
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