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軸に据え直したのはどんな状況でも「折れない心」。川崎F U-18にウノゼロで競り勝った前橋育英の逆襲はここから始まる!

ゲキサカ / 2024年9月17日 12時22分

 前半は想定外の展開となった。ただし、ポジティブな意味で。「試合に入る前は相手に持たれるだろうということで、『守備から入ろう』という意識でやっていたんですけど、始まってみたら自分たちもボールを持てるシーンが多くて、どちらかというと相手の保持シーンの方が少ない感じがしたので、そこは逆に良いところとしてプラスに捉えていました」(石井)。攻撃力に定評のある川崎F U-18を向こうに回し、石井やMF柴野快仁(2年)のドイスボランチがボールをしっかりと動かしながら、テンポアップのタイミングを窺い続ける。

 後半は時間が進むにつれて、少しずつ劣勢の時間こそ増えていったものの、青木とDF鈴木陽(3年)のセンターバックコンビを中心に、ゴール前へ築く堅陣。中央を締めつつ、強力なサイドアタックにも丁寧に対抗し、最後の局面はGK藤原優希(3年)が冷静にシュートを捌いていく。

 途中出場のエースは、その瞬間を虎視眈々と狙っていた。29分。鈴木の送り込んだフィードを、後半開始からピッチに送り込まれていたFWオノノジュ慶吏(3年)は「最初は背後を狙ったんですけど、相手がちょっとミスして、そこを逃さずにかっさらえました」ときっちり収め、そのままエリア内へ侵入すると右足一閃。GKのニアサイドを破ったボールが、ゴールネットを鮮やかに揺らす。1-0。残り15分あまりで前橋育英がリードを奪う。

前橋育英のトップスコアラー、FWオノノジュ慶吏はエースの仕事を果たす

 負けられない川崎F U-18は攻め続ける。「正直キツかったですけど、最悪押しこまれてもゴールだけは全員で守ろうという意識はみんなにあったと思うので、そこは徹底してできて良かったと思います」(青木)「同じ失敗を繰り返さないということは監督からも言われていたので、守備のところで後半の最後までしっかりやり続ける、無失点に抑えるということを意識してやりました」(オノノジュ)。前橋育英はまさにラスト15分を全員で、懸命に凌ぎ続ける。

 5分間のアディショナルタイムが過ぎ去ると、タイムアップの笛が聞こえてくる。「相手にボールを持たれ始めた時にしっかりみんなで声を掛け合いながら、際のところだったり、勝負所をしっかり共通認識できたので、最後まで身体を張り切れた部分が今節の勝因かなと感じます」(石井)「負けていたらすごくダメージは大きかったので、勝てて良かったです」(山田監督)。ホームでの連敗を回避し、貴重な勝点3をもぎ取ったタイガー軍団。ピッチの選手たちにも、応援エリアの選手たちにも、歓喜の笑顔が広がった。

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