J1復帰近づく清水、J2頂上決戦で首位キープも慢心なし…GK権田修一が掲げた“新潟・町田基準”「僕らもそこを目指さないと」
ゲキサカ / 2024年9月29日 0時17分
[9.28 J2第33節 清水 1-1 横浜FC 国立]
首位で迎えた2位との“国立頂上決戦”。清水エスパルスは横浜FCと1-1で引き分け、J2優勝とJ1自動昇格に一歩近づいた。5バックの守備的布陣で停滞感が漂った前半から一転、後半は先に失点したこともあって破壊力あふれる攻勢を展開し、人数をかけたサイドアタックで同点ゴールも記録。直近の連勝こそ3でストップしたものの、これで8試合負けなし(6勝2分)となった格好だ。
もっとも前半の戦いぶりには懸念も残った。チームはこの日、普段の4-2-3-1ではなく、守備時は横浜FCの3-4-2-1に合わせた5-4-1のブロックを敷く布陣を選択。ただ、5バックで守備面に安定感が出たは良いものの、押し返すシーンはMF乾貴士の単独突破に頼るばかりで、チームとして攻撃の迫力を出すことはできなかった。
試合後、GK権田修一は「個人的にはパフォーマンスが非常に悪かったなというのが個人的な感覚。チームとしてまずは失点のところも含めて、勝つためには抑えるしかなかったので個人的には満足していない」と自身の役目にフォーカスしつつ、チームのレベルアップの必要性を強調。基本布陣に4バックを採用しつつ、相手に合わせた5バックで戦うジレンマを明らかにした。
「僕らはもともと相手が前に5枚並んでも、DFラインは4枚でスライドして受けて、前に攻撃的な選手を残しながら、後ろではスライドして頑張って、取ったボールを前につないで早く攻めたり、帰陣されたらボールを保持しながら戦っていくスタイル。これは去年からの課題だけど、3バックにした時に前の人数が1枚、1.5枚くらい減ってしまう。そこはうちがもう一段上げないといけない課題だと思う。今回は3日間しか準備期間がなかったので、その中でこういう戦いをするという意味で、もしかしたらもっと成熟させればできるかもしれないけど、現時点で僕の中では、自分たちの戦いがこの並びではできないなとは感じた」
もっとも権田は「今日できなくても、これからそれは変えていければいいだけ」とも話し、指揮官の決断にはリスペクトを示す。目指すのはシステムを変えて戦うという現実的な選択をした上でも、自分たちの持ち味を出していくというプレー水準だ。
「僕の理想は横浜FC相手で、少しクオリティーが上がっても今まで通りに後ろが4枚で5枚を受けて、今までの通りのサッカーをすることだけど、それは監督とコーチが話して決めること。このやり方をした時に僕らは与えられたやり方の中で、どう攻守に機能させていくかをやっていかないといけない。そこは選手の真価が問われる部分で、まだまだもう一つ二つレベルアップしていかないといけないんじゃないかと思う」
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