アドバンテージ判定も話題に…JFA審判委は外国人レフェリー積極招聘に意欲「今年以上にもうひとつ、ふたつ国を増やしていければ」
ゲキサカ / 2024年10月25日 22時13分
日本サッカー協会(JFA)審判委員会は24日、都内でメディア向けレフェリーブリーフィングを開催した。佐藤隆治JFA審判マネジャーと扇谷健司審判委員長は今季の審判員交流プログラムを総括しながら、「来年もこれ以上にもう少し多く呼ぼうということを考えております」とさらなる積極招聘に意欲を示した。
今季は2月のアメリカ人トリオから外国人審判員の招聘が始まり、6か国13人(うち1人はWEリーグ)が来日した。ワールドカップ担当主審から若手レフェリー、高身長のレフェリーから小柄なレフェリー、イングランドやメキシコ、カタールなどと審判員のタイプも多様だった。
小柄ながらカタールW杯で笛を吹いたセサル・ラモス主審は9月の来日時、日本の若手審判員に「僕は身体は大きくないけれど、カードの見せ方とかシグナルの仕方をすごく研究する。それこそ鏡を見て(カードを)出す練習を若い頃からしていた」と話したほか、フィットネス能力だけでなく見た目の印象を含めて筋力トレーニングの重要性などを伝えたという。実際のレフェリングのみならず日常の取り組みなどでも学ぶ部分が多かったようだ。
今季のJリーグで最も話題になった判定の一つが、プレミアリーグ主審のダレン・イングランド氏がJ1第19節・東京ヴェルディ対名古屋グランパスで見せたアドバンテージの適用だ。後半7分、東京VのFW木村勇大が右サイドでMF山中亮輔に後方から倒されたが、イングランド主審は笛を我慢。MF翁長聖がこぼれ球を拾ったのを見てアドバンテージを適用すると、翁長はそのままゴール前まで持ち込んで鮮やかなループシュートを決めた。
イングランド主審はこのシーンについて「褒められるべきはこのシュートだ」と謙遜したものの、各媒体でアドバンテージの判断が称賛された。ファンや各メディアから日本人レフェリーはすぐに試合を止める傾向があるという指摘も飛び、学ぶべきだという意見も出ていた。
佐藤マネジャーは以降のリーグ戦で日本人主審の適切なアドバンテージからゴールに繋がった場面(横浜FM対FC東京、柏対横浜FM)を紹介しつつ、「明らかに流すべきだよねというシーンがあったにも関わらず笛が鳴っているシーンがいくつかあった」と現状を認識。「流すのか止めるのかという判断の精度の高さはやっぱり素直に学ぶべきだと思う」と述べ、「海外のレフェリーが笛を吹くことによって、DAZNやスタジアムで見ている人たちが生でそういった光景を見て『ゲームを流すレフェリーがいいんだ』とそこに価値を見出している。それを日本のレフェリーがきちっとやれるようにしていきたい」と改善を誓った。
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