指揮官に直訴した長期離脱後初のフル出場…復活遂げた横浜FM小池龍太「これが基準。下回るのであれば僕はこのクラブにいらない」
ゲキサカ / 2024年10月31日 4時56分
[10.30 J1第35節 横浜FM 0-0 浦和 日産ス]
昨年1月の右膝蓋骨脱臼以降、1年半以上にわたって右膝の負傷に苦しんでいた横浜F・マリノスDF小池龍太がこの日、J1リーグ制覇を成し遂げた2022年11月5日のJ1第34節・神戸戦(○3-1)以来となる先発フル出場を果たした。「自分から90分やらせてくれという話をしていた」(小池)。チームがリーグ戦6試合勝ちなし、3日前に天皇杯準決勝敗退と大きな苦境に陥った中、志願のフル稼働で守備に安定感をもたらした。
小池は昨年1月の右膝蓋骨脱臼以降、右膝の痛みが続いており、4月には一時復帰を果たしたものの、その後再び戦線を離脱。8月21日の天皇杯4回戦・長崎戦(○3-2)で再びピッチに戻って以降も連戦を避けての起用が続き、先発した試合でもプレータイムは制限されており、慎重な復帰プログラムが設けられていた。
それでもこの日、小池は試合前の時点でジョン・ハッチンソン監督にフル出場を直訴していた。延長戦の末に敗れた27日の天皇杯準決勝・G大阪戦ではメンバー入りせず、フレッシュな状態で迎えた中2日の連戦。天皇杯敗退の影響を大きく意識することはなかったというが、チームを立て直す責任を強く抱いてピッチに立た。
「どの試合の後だからというわけではなく、マリノスとしてやらないといけないサッカー、クオリティーが欠けてはいけない部分で、それを表現できると思ったので、その意思を伝えた」(小池)
これまで慎重な起用を続けてきたハッチンソン監督もその思いを承諾し、途中交代は行わず。小池は「自分自身が90分間できるかどうかという点で、彼も不安が多かったと思う。自分ができるという意思を示したことで、僕への信頼を彼が表現してくれたんだと思う」と指揮官の配慮をくみ取っていた。
また実際、小池が示したパフォーマンスもその覚悟にふさわしいものだった。22日のACLEリーグステージ山東泰山戦(△2-2)に続き、スタートのポジションはボランチ。前半開始早々にDF加藤蓮が負傷交代したのを受けて右SBに回ったが、試合前にイメージしていたというプランはポジションを移して以降も継続させていた。
「僕がボランチに入ることで何かが変わるわけではないし、常にマリノスのサッカーを体現するところでは、より多く前線の選手にボールを預けること、その選手たちがクオリティーを示すこと、そこに対するサポート、切り替えの強度、質でマリノスのほうが上回らなきゃいけないという気持ちで入った」(小池)
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