[MOM4903]履正社GK新宮尋大(1年)_「苦手」なPK戦でヒーローに!! 先輩のアドバイスも参考に2本ストップで決勝へと導く
ゲキサカ / 2024年11月5日 12時6分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.4 選手権大阪府予選準決勝 興國高 1-1(PK3-4) 履正社高 ヨドコウ桜スタジアム]
「めちゃくちゃ苦手」と口にするPK戦で読みを的中させ、決勝進出のヒーローとなったのは履正社高のGK新宮尋大(1年)だった。
試合の入りは決して良かったとは言えない。試合開始とともに3バックの脇を突かれて、ゴール前へのクロスが何本も上がっていた。「最初は相手がクロスを入れてきた。1本、2本は跳ね返せていたのですが、このままだといつかやられるなと思っていた」という新宮の不安は的中。前半6分には自陣の右を崩されると、ファーサイドでFW久松大燿(3年)が合わせたシュートが味方に当たってオウンゴールとなった。
出足で躓く格好となったが、新宮に動揺は見られない。「少し焦ったのですが、失点の形は枠外だったシュートが味方に当たって入った形。マインド的には枠外だったので“失点していない”という気持ちでプレーした方が、後半に繋がると思った。あまり気にしなかった」。
失点後はサイドのスペースをケアするため、システムを4バックに変更。新宮自身も2失点目を与えないようにDFラインと声を掛け合いながら後ろを固めたという。前半半ばからは履正社が主導権を握れたため、相手に自陣まで持ち込まれる場面が減った。攻め込まれても枠内シュートはごくわずか。枠内に跳んできてもDFがしっかり対応していたため、勢いのあるシュートも少なかった。
後半に入ってからも相手陣内での時間が続き、後半24分にはFW兼原然(3年)が同点のPKを成功。延長戦でも決着が付かずにPK戦を迎え、新宮の見せ場が訪れた。「PK戦はGKにとっての見せどころ。試合では何もできなかったので、ここで仕事をしようと思っていた」。そう振り返る新宮は自らの気持ちを上げるため、PK戦に挑む前はスタンドを煽っていたが、内心は一切防げる気がしなかったという。
中学時代はPKを得意にしていたが、高校に入ってからはキッカーに逆を突かれることが多く、苦手意識が強まっていた。前日に行なったPK練習で止めたのも0本。しかも、ほとんどコースも合っていなかったという。「新宮がPK練習で止めている姿を見たことがない。僕たちもベンチで、新宮が止めることはないから、外してもらうしかないみたいな感じで話していた」。そう打ち明けるのは主将のDF仲井陽琉(3年)だ。
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