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[MOM4907]龍谷富山FW横山旺世(3年)_V9王者富山一を食った衝撃ハット!! 足がつっても「死に物狂いで」表現した強烈キャプテンシー

ゲキサカ / 2024年11月5日 19時58分

「先制点を取るためには相手の形、システム、相手がやってくることを自分なりに分析して、プレッシャーをかければボールを奪えるなというところがあった。そこでプレッシャーをかけて先制点につながったので自分としても嬉しかった」(横山)

 それ以降は風上に立った富山一が攻撃のスイッチを一段と上げ、守勢に回る形となった龍谷富山。しかし、選手たちはプレーが切れるたびに積極的に給水を行い、入念なコミュニケーションを取り合うなど、突然の先制点にも浮き足立つ雰囲気はなかった。前半34分には不運なクリアミスから同点ゴールを決められ、1-1でハーフタイムを迎える形となっても、選手たちに動揺はなかったという。

 むしろ横山は前半を通じての戦いぶりにも満足しておらず、チームメートに前向きなゲキを飛ばしていたようだ。

「昨年も、一昨年も、自分たちは富山第一という壁を越えられなかったので、悔しい思いがずっとあった。1-1という状況で前半を終われたけど、『自分たちはこのままでいいんか』と。『このまま試合が進んでいったら間違いなく負けるぞ』『俺たちがチャレンジャーとしてあっちを倒すという勢いでもっとやっていかないと勝てんと思う』と話しました」(横山)

 新興校が強豪校を倒すためには「同点からのPK狙いも一つの選択肢になりそうなもの。しかし、横山がキャプテンとして示したのは「勝ちに行く」という意志だった。その結果、頼れる主将に鼓舞されたチームは後半、富山一よりもはるかに高いインテンシティをキープ。後半21分には鋭い速攻からMF松代大輝(2年=広田FC)の勝ち越しゴールも決まった。

 もっとも2-1とリードした時点でも、横山に達成感はなかった。

「相手からすると、自分たちがさらに点を取れたら心が折れる思いがあった。前から前からプレスをかけて、自分がいまできることをやって、貪欲にゴールを取りにいこうという姿勢は変わらずに続けようと思った」

 そこからは圧巻というほかないパフォーマンスだった。

 まずは後半31分、相手のクリアミスが相次ぎ、ゴール右斜め前30mにいた横山の足元にボールがこぼれてくると、ダイレクトで右足を一閃。飛び出していたGKの頭上を超えるループシュートを叩き込んだ。前半から徹底してきたシュートの意識がここに結実。濱辺哲監督も「彼の視野の広さは準々決勝でもハーフラインくらいからロングシュートを決めているくらいに広い」と称賛を惜しまぬスーパーゴールだった。

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