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苦しい夏を乗り越えてきた「あの負け」から5か月の成長の証。前橋育英は共愛学園にインターハイ予選のリベンジ完遂で27回目の全国切符!:群馬

ゲキサカ / 2024年11月9日 21時2分

前橋育英はFWオノノジュ慶吏(8番)が2点目をゲット!
前橋育英はFW大岡航未(19番)の3点目で突き放す!

「前半のゲーム内容で1点入っていれば楽だったんですけど、おそらく接戦にはなるんだろうなと我々も覚悟はしていたので、決定機をなかなか決め切れなくても、イライラせずに、焦らずに、必ずチャンスは来るからということで、一貫して彼らもやったんだと思います」(山田監督)。ファイナルスコアは3-0。延長までもつれた激闘を前橋育英が制し、4年連続となる冬の全国切符をもぎ取る結果となった。


 前述したように前橋育英は今年のインターハイ予選準決勝で、共愛学園相手にPK戦で敗退。県7連覇を阻まれ、全国大会の出場も逃すという、小さくないショックを突き付けられた。

「夏は本当に悔しい想いが大きかったです。全国でいろいろな高校が活躍していましたし、プレミアでやった相手でも昌平は優勝していて、その中で自分たちは全国にも出られていないという中で、モチベーションを保つのが難しい期間が多かったんですけど、その中で自分たちの弱さをもう1回見つめ直して、厳しく言い合うところも言い合って、褒めるところもしっかり褒め合って、この夏は全員で切磋琢磨して乗り越えてきました」(石井)

 3年生が携え直した決意を、10番を背負う2年生もはっきりと感じていた。「もともとみんなポテンシャルは高いと思うんですけど、チームの雰囲気とか試合をやっている時の声掛けとかが、どうしてもうまくいかない時期が続いていた中で、3年生が2年生ともよりコミュニケーションを取ってくれて、2年生も3年生に遠慮なく言える空気ができてからは、チームの雰囲気作りも楽になりましたし、練習から雰囲気良くできるようになったから、結果が付いてくるようになったのかなと思います」(平林)

 9月に再開されたプレミアリーグEASTの後半戦では、ここまで7試合を終えて5勝2敗という好結果を残し、既に前半戦の11試合で獲得した勝点を上回る好調をキープ。「今は本当に“あの負け”からチームが変われたなと思える状況かなと思っています」と石井もチームが変化している手応えを実感していた。だからこそ、この日の試合に勝って、共愛学園にリベンジを果たした上で、全国へ挑戦する権利を手にすることは、本当に“あの負け”から自分たちが成長してきたことを証明するためにも、何より重要だったのだ。

 試合後に山田監督が興味深いことを教えてくれた。「僕らは『残り試合は10連勝しよう』と言っています。そうするとプレミアもチャンピオンになる可能性がありますし、相当難しいですけど、これで優勝を獲得できたから、そこにチャレンジできますよね」。現在プレミアは3連勝中。選手権予選も3連勝で優勝に輝いた。残されたリーグ戦は4試合。そのすべてに勝って、選手権へ堂々と乗り込んでいく算段を立てられるぐらい、彼らは間違いなく自信を纏い始めている。

 少なくない悔しい経験を糧に、一歩ずつ、一歩ずつ、前に進んできた2024年の前橋育英が逞しく狙うのは『10連勝』と、その先に控えている晴れ舞台の頂点。ここから国立競技場で行われる最後の1試合まで、タイガー軍団はすべての試合で勝利を掴んで駆け抜ける覚悟を整えている。



(取材・文 土屋雅史)
●第103回全国高校サッカー選手権特集

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