[MOM4919]前橋育英DF瀧口眞大(2年)_機を見てハーフレーンに潜った見事なゴラッソ!アグレッシブな右サイドバックが延長の先制弾で全国出場の立役者に!
ゲキサカ / 2024年11月10日 8時0分
決定機はアグレッシブな右サイドバックにやってくる。延長前半7分。ボランチのMF柴野快仁(2年)が中央から右へ展開すると、絶妙の位置に瀧口が上がっている。「斜めのハーフレーンの1.5列目ぐらいのスペースがずっと空いていて、あそこにスッと入れば相手のディフェンダーもたぶん出づらいなと思っていたんです」。
横パスを受けると、たどるべきボールと自分の道筋がはっきりと頭の中に浮かび上がる。「佐藤耕太選手は落としが上手いので、そこにワンタッチで入れれば自分に返ってくるなと思いました」。まさにイメージ通り。エリア内の佐藤に縦パスを刺して、そのままゴー。丁寧なボールが返ってくる。もう迷いはない。思い切り右足を振り抜いてやる。
「普段あまり点を獲るタイプではないんですけど、ああいう良いところでボールを受けて、侵入して、思い切りよく足を振ってくれたので、瀧口も気持ちが入っていたのがああいうゴールに繋がったのかなと思います」(MF石井陽)
ゴールネットへ収まったボールを見届けると、アップエリアにいたチームメイトの元へ全速力で走り出す。あっという間に歓喜の輪の中に飲み込まれていく背番号3。新チームになって公式戦2点目だというゴールを、この大事な試合に持ってくるあたりは、やはり『持っている』ということなのかもしれない。
チームは10分にFWオノノジュ慶吏(3年)が、延長後半6分にFW大岡航未(2年)が相次いでゴールを叩き出し、終わってみれば3-0で大きな勝利を手繰り寄せる。だが、やはりこの日の主役は「両親も見に来ていたので、ゴールを見せられて良かったです」と笑顔を見せた先制弾の右サイドバックであることに、異論の余地はないだろう。
2年生ながら名門で定位置を掴むと、世代最高峰のプレミアリーグでも十分に存在感を打ち出している瀧口だが、昨年まではまったく違うポジションでプレーしていたという。「2年生になってからじっくりとサイドバックをやり始めたんですけど、もともと1年生のころはボランチでした」。
だが、兼ね備えていたポテンシャルは、コンバートされた新しいポジションで一気に開花する。「1年生の最後ぐらいはちょっとサイドバックをやっていて、その時は『何で自分なんだろう?』と思ったんですけど、2年生が始まって本格的にやり始めてから、割とサイドバックだと人がプレッシャーに来ないというか、360度の視界から180度の視界になったので、そこで余裕が出てきたことで、『今は何をしよう』というのは考えられるようになってきたと思いますし、かなり楽しくやれています」。今では右サイドバックの役割も、かなりしっくり来ているようだ。
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