G大阪などで活躍した武井択也監督率いる國學院栃木が2年連続決勝進出!! 最終盤に同点弾献上もリバウンドメンタリティ発揮:栃木
ゲキサカ / 2024年11月11日 17時17分
失点するには最悪の時間帯。視線をピッチに落とす選手も見られたが、延長が始まる前にチームは声を掛け合い、再びギアを入れ直す。「取られたら取り返すしかない」(高橋遙希)。キャプテンを中心にまとまると、延長前半開始から積極的にボールを前に運んでいく。守備でも武井監督のもとで磨いてきた球際の強さを発揮し、相手にゴールを許さない。ゴールこそ奪えなかったが、延長後半に入っても集中力は途切れなかった。リバウンドメンタリティを発揮したチームはPK戦でも勢いに乗り、1本目をGK高橋滉平(3年)がストップ。自チームの2本目を決められなかったが、4、5本目を相手が外して勝利を掴み取った。
G大阪などで活躍した経歴を持つ武井監督は3月下旬に母校の監督へ就任。指導者としては初の監督業で手探りの部分もあったが、「西野朗さんが一番影響を受けた監督」と話すように攻撃的なスタイルを追求してきた。たが、それだけで勝てるとは思っていない。守備の強度にも拘ってきた。武井監督は言う。
「技術に優れた選手が多い。今日も要所で繋ぐスタイルはできたけど、やっぱり勝負に勝つためには球際や攻守の切り替え、走ることなどが大事になる。そこは選手にも伝えてきた」
関東大会予選は準決勝、夏のインターハイ予選は準々決勝で敗退。苦しい時期もあった。夏以降もリーグ戦で連敗を喫するなど、必ずしも目に見えた結果を残せていたわけではないが、最後の最後に結実。攻撃的なスタイルに献身性が加わり、攻守でバランスの取れたチームに仕上がった。
16日の決勝は矢板中央と対峙する。昨季のファイナルでは後半アディショナルタイムに先制点を許しながらも直後に追い付いたが、最後は延長戦で力尽きた。その悔しさは選手たちが今も覚えている。
「自分たちはまだ何も成し遂げていない。去年の場所に戻ってきただけ。矢板中央さんは強いけど、自分たちの代で切り崩して絶対に全国に行きたい」(高橋遙希)
1997年度以来の選手権出場を果たすべく、OB監督とともに大一番に挑む。
(取材・文 松尾祐希)
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