[MOM4929]実践学園DF美濃島想太(3年)_3年前の全国決勝はメンバー外でスタンド観戦。その日と同じ西が丘のピッチで成長を証明する決勝弾!
ゲキサカ / 2024年11月12日 8時14分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.10 選手権東京都予選Bブロック準決勝 実践学園高 1-0 駒澤大高 味の素フィールド西が丘]
日本一を懸けた全国大会のファイナルでは試合のメンバーに入ることも叶わず、ただただピッチの外から、綺麗な緑の芝生を見つめていた。あれから3年。ここまで厳しいトレーニングと必死に向き合い、ようやく帰ってきたこの舞台。今の自分が持っているものは、全部ここで出し切ってやる。
「泣きそうになるぐらい本当に嬉しかったですね。今までのサッカー人生ではあそこまで喜べるようなシーンはなかなかなかったんですけど、高校に入ってまたサッカー観が変わるような、新しい景色を見られて良かったです」。
味わってきたいくつもの悔しい想いを糧に、ここまで前へと進み続けてきた実践学園高の大型センターバック。DF美濃島想太(3年=FC LAVIDA出身)がヘディングで沈めた意地のゴールが、チームを決勝へと鮮やかに導いた。
ファイナル進出を巡る重要なゲーム。高校選手権東京都予選Bブロック準決勝。美濃島はキャプテンのDF岸誉道(3年)と最終ラインの中央を預かるセンターバックとして、駒澤大高と対峙する一戦のスタメンリストに名前を書き込まれる。
この会場には浅からぬ因縁があった。2021年12月。埼玉の強豪クラブチームとして知られるFC LAVIDAは、『高円宮杯 JFA 第33回全日本U-15サッカー選手権大会』で決勝まで進出。最後はサガン鳥栖U-15に敗れたものの、全国準優勝に輝く。だが、当時は中学3年生でFC LAVIDAの大会登録メンバーに名を連ねていた美濃島は、決勝のベンチに入ることができず、西が丘のスタンドからチームメイトが敗れる姿を眺めることしかできなかった。
もともとは別の強豪校への進学を考えていたものの、その希望も思うようには進まず、次の選択肢を模索していたタイミングで、その年のインターハイで全国出場を果たしていた実践学園が候補として浮上。何とかセレクションに合格して、この学校の門を叩いた。
「自分は中学時代を振り返っても本当に何もできなくて、悔しい想いを持ちながら実践学園に入ってきたので、まずはこのピッチに立てたことが良かったと思います」。3年越しで足を踏み入れることを許された西が丘のピッチ。モチベーションは十分過ぎるほどにみなぎっていた。
まず考えるのはもちろん守備。岸と連携を取りながら、後ろの安定を図っていく。ただ、もともとMF登録であることからもわかるように、持ち味は中学時代から磨いてきたボール感覚。「後ろから1枚剥がして運べた時にはビッグチャンスになりますし、今日も2回ぐらいそういうシーンがあったと思うんですけど、ああいうところで見せるプレーが相手にとっては脅威になっているのかなと思います」と内田尊久監督も言及したように、時折繰り出す攻撃参加はチームに大きなアクセントをもたらしていく。
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