1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

県内二冠を懸けた前橋育英との100分間は「もう楽しすぎた!」。共愛学園DF天田諒大が決勝の試合後に浮かべた涙と笑顔

ゲキサカ / 2024年11月12日 18時20分

「今年の3年生は本当に頑張る代で、新チームが始まった時から奈良(章弘)先生からは『全国に行ける』と言われていたので、トレーニングも一切手を抜かずに、朝練も筋トレも今まで以上にやってきましたし、『これぐらいやれば育英とも戦えるんだな』というのが証明できた代だったと思います」(天田)。

 仲間と一緒に厳しい練習に取り組んできた3年間は、とにかく誇りに思っているし、とにかく楽しかった。表彰式で整列していると、いろいろなことが頭の中によみがえってくる。「みんなを全国に連れていけなくて、本当に申し訳ない想いでいっぱいでした」。こみあげてくるものを抑え切れず、流れそうになる涙を、右手でそっと拭いた。



 決勝でもその競り合いの強さと高さは際立っていたが、もともと空中戦は強くなかったという。転機は夏の全国大会出場を決めたことで、コーチからもらったアドバイスだ。「『全国大会ではヘディングで絶対に負けないぐらい練習しろ』と言われて、練習後もキーパーにロングキックを蹴ってもらって、ずっとそれを跳ね返したりしていました」。地道に、まじめに、トレーニングを重ねたことで、今ではヘディングも自身のストロングにまで進化した。

 高校卒業後は関東の大学へと進学予定。「自分はスピードがウィークポイントだと思っていて、大学でもスタメンで出るにはもっとスピードを身に付けないと、大学の速さに付いていけないので、そこのところでもうちょっと力を付けたいと思います」。新たなステージでも自身のストロングとウィークを見つめ、さらなる成長を続けていく。最後は少しだけ笑顔を浮かべて、天田はスタジアムを後にした。

 それはもちろんこの試合に勝って冬も全国大会に行きたかったけれど、不思議なぐらい後悔はない。だって、こんなにも最高の仲間たちと、こんなにも最高のステージで、最後の最後までひたすらボールを追い掛けられたのだから。

 初めての全国大会出場を掴み、新たな歴史の扉をこじ開けた2024年の共愛学園を、逞しく支えた屈強なセンターバック。天田諒大の努力を重ねた3年間に、最大限の大きな拍手を。



(取材・文 土屋雅史)
●第103回全国高校サッカー選手権特集

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください