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窮地のチームを蘇らせたのは「地獄のような3分間」を潜り抜けてきた勝負強さ!昨年度全国4強の堀越は実践学園との激闘を再逆転で制して東京連覇!:東京B

ゲキサカ / 2024年11月18日 12時5分

 延長後半7分。試合は重要な局面を迎えていた。渡辺隼大のパスを引き出し、右サイドを切り裂いたMF岩崎晄芽(3年)のドリブルが相手DFのハンドを誘発し、堀越にPKが与えられる。キッカーは10番の三鴨。「あまり緊張しなかったですね。『決めたらパフォーマンスはどうしよう』ぐらいの感覚でした」。短い助走から右スミへ蹴り込んだボールは、確実にゴールネットを捉える。3-2。再逆転。今度は堀越が一歩前に出る。


堀越はFW三鴨奏太のPKで再逆転!

 土壇場の10+3分。実践学園は左サイドでCKを獲得すると、GKの樋口もペナルティエリア内まで駆け上がってくる。11人全員が集結したラストチャンス。左からMF本間晴人(2年)が蹴り入れたボールは、全力で飛び込んだ樋口より一瞬早く佐藤がパンチングで掻き出すと、程なくしてタイムアップのホイッスルが駒沢の上空へ吸い込まれる。

「選手たちにはここまでこれた感謝の気持ちと、180名の代表として戦う責任感を持って、勝利を獲りに行こうということで送り出しました。みんなが最後の最後まで頑張ってくれて、逆転できたシーンも素晴らしかったですし、最後は力負けでしたけど、自分たちの出せるものは全部出したのかなと思います」(内田監督)。実践学園の奮戦、及ばず。堀越が延長での再逆転で競り勝って、2年連続となる全国への出場権を手にする結果となった。



 今大会の堀越が決勝まで勝ち上がってくる過程には、ほとんど敗退を覚悟した試合があった。3回戦の日大三高戦。1-1で迎えた後半のアディショナルタイムに差し掛かったタイミングで、相手に勝ち越しゴールを献上してしまう。「『もう終わった』と思いました」(三鴨)。全国に戻ると、国立に戻ると、1年間を掛けてみんなで目指してきたものがなくなってしまう恐怖が、選手たちを襲う。

 しかし、堀越はそれから3分後のまさにラストプレーで、小泉が奇跡的な同点弾を叩き込むと、延長に入って三鴨が決勝点をマークして、3-2と大逆転勝利。「『もう終わるかもしれない』と思った、あの地獄のような3分間があってから、監督からもキャプテンの竹内からも『あの3分間を意識して練習しろ』みたいな話が出てくるようになりました」(森奏)。チームは『地獄のような3分間』を経て、今まで以上の勝負強さを身に付けつつあった。

 この日の決勝。延長前半で勝ち越された時も、堀越の選手たちは実に落ち着いていた。「なんか不思議と行ける気がしたんです。だいぶ厳しい状況ではあったんですけど、みんな下を向いてはいなかったですし、去年の予選の決勝も後半のギリギリのところから追い付いてPK戦で勝ちましたし、今年も日大三高との試合をギリギリで勝ってきていて、ここ一番での力はあるのかなと思っていたので、『ここから行けるんじゃないか』という自信もありました」(森章博)。

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