1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

「半信半疑」を「確信」に変えた選手権予選の確かな結果。流経大柏は懸案だった「次の1点」を奪い切って昌平相手に3-0の快勝劇!

ゲキサカ / 2024年11月24日 12時35分


「結構メンタルの浮き沈みのあるチームだったけど、選手権予選に勝ったことで、そこも1個超えましたね。みんな自信を持ってプレーしていますし、今日も良かったですよ」。流経大柏を率いる榎本監督は、試合後にそう言って笑顔を浮かべた。

 シーズン前半戦の彼らにとって間違いなくターニングポイントになったのは、インターハイ千葉県予選決勝で市立船橋高に敗れたこと。そこまでのプレミアでは7戦無敗だったにもかかわらず、対照的にプレミア未勝利だった“永遠のライバル”に屈して全国出場を逃したことは、「彼らの自信がへし折られた」(榎本監督)大きなトピックスだった。

 以降のチームも経験値と引き換えに、小さくない“代償”を払っている。プレミアでは第11節から悪夢の3連敗。第17節の柏レイソルU-18戦では、3点をリードしていた終盤に3失点を献上して追い付かれ、勝点2を失った。続く18節の市立船橋戦では、開始6分に負ったビハインドを跳ね返せず、0-1で惜敗。その次のゲームでは首位の横浜FCユースを撃破したものの、決して絶対的な手応えを携えて選手権予選を迎えていたわけではない。

 だが、シビアな戦いを潜り抜けて千葉制覇を成し遂げたチームは、ようやく結果に裏打ちされた自信を纏いつつあるようだ。「レイソル戦のように3点獲ってから追い付かれる試合も経験しているので、今日も『2点差は危ないぞ』『次の1点が昌平に入ったら、昌平のゲームになるぞ』ということも話しましたし、そこでチーム全員で『3点目を獲りに行こう』という意識を持てていたと思います」(奈須)

 指揮官もチームの変化を敏感に察知している。「今までは奈須とか(佐藤)夢真がずっと声を出してやっていたのが、今はみんなで声を掛けるようになってきているんだけど、結局それはこっちから押し付けたわけではなくて、あくまで彼らの気付きなんですよ。そういう部分ではもうこちらから言うこともあまりなくて、今日のハーフタイムもほとんど指示はなかったです。『次の1点だぞ』ぐらいで(笑)」。冬の全国制覇という明確な目標もその先に見据え、流経大柏の選手たちは着実にチームとしての輪も広げてきている。

 粕谷は今のチームの感触と手応えを、力強く口にする。「今までは奈須ばかりに頼っていたところもあったんですけど、それではチームも成長しないですし、自分たちが目指している日本一のためには、みんなが勝ちに貪欲にならないといけないので、うまく行かない時でもそれぞれ改善しようという声掛けができてきている今は、チームも成長できていると思います」。

 もともと今年のチームのポテンシャルは高い。「彼らが目指しているものを達成するためには、もう1つ2つ階段を上らないとキツいと思いますけど、そういう意識は持ってくれていますよ」(榎本監督)。もう1つ2つの階段を上るための準備は整った。あとはみんなでそれを駆け上がって、最高の景色を目にするだけ。この冬の高校サッカー界は、流経大柏が面白い。



(取材・文 土屋雅史)
●高円宮杯プレミアリーグ2024特集●第103回全国高校サッカー選手権特集

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください