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勝利に拘る意識を身に付けてきた東京Vユース、プレミア昇格まであと一勝…“今年の強み”を発揮して日章学園を退ける!!

ゲキサカ / 2024年12月7日 11時11分

 前半はボールに触る機会の少なかった高岡も14分には力強い突破からゴール前にスルーパスを送るなど相手陣内で躍動。ジョーカーとして入ったMF有働嵩常(3年)の突破も効果的だった。22分には右サイドでスローインを獲得すると、MF小峠魅藍(3年)がゴール前に長いボールを展開。DF吉川昂我(3年)がニアですらすと、ファーサイドでフリーだった高岡が決めて、1点差に詰め寄った。

 勢いに乗った日章学園は30分に小峠のフィードから、高岡がゴール前にフリーで抜け出してシュートを放つなどチャンスを作ったが、同点には持ち込めずに2-1で東京Vが勝利。試合後、坂巻はこう振り返った。「ずっと相手ボールみたいな時間が続いていたので正直きつかったけど、1点で抑えることができたので良かった。1点取られても今年のチームは連続で取られないのが強みなので、この試合でも出せた」。

 今年の東京Vは勝利に拘ってきたと藪田監督は口にする。「自分や佐伯(直哉)コーチは勝って当たり前のヴェルディ時代を過ごしてきた。どうしても負けちゃいけない部分は、自分たちが指導者になった時に絶対選手に受け継いでほしかったので勝ちに拘ってきた。プリンスリーグもそうだし、Jユースもそう。選手が受け継いでくれた結果、練習試合も含めて今年は数えるほどしか負けていない」。

 伝統のあるクラブとあって、格好の教材がたくさんいる。藪田監督と佐伯コーチが現役時代にチームメイトだった東京VのレジェンドMFビスマルク氏がその一人。練習で数メートル先まで走りの勝負をする際は必ずゴールラインの3m先まで走っていたという。「ビスマルクは絶対ゴールラインで足を止めなかった。そうした選手が将来一流になっていくと話してきた」(藪田監督)。選手に練習から目の前の相手と自分に負けないメンタリティーを求めることで、勝利に拘る意識を身に付けてきた。

 プレミアリーグへの昇格がかかった大一番でもスタンスは変わらない。「次の試合も全員がマックスを出して、勝ちたい」。そう話すのは坂巻でどん欲に勝利を目指し、歓喜の瞬間を呼び込むことしか考えていない。

(取材・文 森田将義)
●高円宮杯プレミアリーグ2024特集●高円宮杯プリンスリーグ2024特集

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