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鹿屋体育大はインカレGL敗退…熊本内定MF渡邉怜歩は4年間の出会いを忘れず「仲間の気持ちを背負って」プロの道へ

ゲキサカ / 2024年12月21日 18時56分

敗戦と向き合うMF渡邉怜歩(4年=静岡学園高/熊本内定)

[12.18 インカレ決勝ラウンドGL第3節 大阪学院大 3-0 鹿屋体育大 ひたちなか陸上]

 初戦で大きな勝ち点1を獲得した鹿屋体育大だったが、全日本大学サッカー選手権(インカレ)決勝ラウンドの戦いはグループリーグ敗退で幕を閉じた。

 鹿屋体育大は予選ラウンドで新潟経営大に2-1で勝利し、決勝ラウンドに進んだ。GL第1節ではいきなり前回王者・明治大との対戦になるも、組織的な守備で相手に思うような攻撃を許さず0-0でドロー。最大の難敵ともいえる相手から勝ち点を掴んだことは、キャプテンのMF渡邉怜歩(4年=静岡学園高/熊本内定)も「みんなで喰ってやろうみたいな強い気持ちで入って勝ち切ることはできなかったですけど、引き分けで貴重な勝ち点を取れたところから始まった」と手応えを感じるスタートだった。

 ところが第2節の関西学院大戦はシュートを1本も打てずに0-1で敗れると、勝利のみが求められた18日の最終節・大阪学院大戦は退場者も生まれて0-3で敗戦。渡邉は「第2節は自分たちの良さを出せずに完敗。最終節は勝たないと上にはいけない状態で入りで失点し、自分たちで苦しい状況を作って最後まで挽回できずに終わって悔しさが残る大会だった」と俯いた。

 渡邉はこれで大学サッカーの戦いも終了することになった。静岡県出身で高校まで県内でプレーしていた中、大卒でJリーガーになる夢を叶えるべく「練習が天然芝でできたり、立地的にサッカーしかない」と環境面に魅力を感じて鹿児島県の鹿屋体育大に入学。「成長するために吸収して考えて、時間を大切に行動することを凄く大切にして」と過ごした九州の地で得た経験は「本当に人が暖かくて鹿屋に来て心から良かったなと思っています。そうやって応援してくれる人たちにたくさん出会えたので、そういった人たちの想いも大切にずっと応援してもらえるような選手に、人としても成長していけるように」と将来にもつながる原動力となった。

 来季からは同じ九州のロアッソ熊本でプレーする。渡邉は怪我で決勝ラウンドに出場できなかったFW加藤大晟(4年=浜松開誠館高/いわき内定)とともに、4年間を過ごした同期の想いも背負いながらプロの道に進んでいく。

「一緒に4年間頑張ってきた仲間でもサッカーを続けたくても続けられない仲間がいて、自分と加藤は来年からもサッカーができる環境があるというのはすごい感謝すべきことだと思います。そういった環境がある人間は悔しい仲間の気持ちを背負って、頑張る姿(を見せること)で少しでも仲間のためになるのかなと思って、サッカーができる環境に感謝して、謙虚に努力して頑張りたいと思います」

(取材・文 加藤直岐)
●第73回全日本大学選手権(インカレ)特集

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