[MOM1029]東洋大DF荒井涼(3年)_1stプレーで打開策見つけた戦術眼。守備でも成長示し、ダメ押し弾も決めた攻撃的SB「全てをかけて日本一を」
ゲキサカ / 2024年12月22日 21時50分
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.22 インカレ準々決勝 東洋大 3-1 大阪体育大 さくらスタジアム]
攻撃では高い推進力と絶妙なポジショニングでビルドアップの起点を担い、守備では積極的なプレッシングで相手の攻撃をことごとく封鎖。試合の立ち上がりから高いパフォーマンスを見せていた東洋大の右SB荒井涼(3年=日大藤沢高)は後半8分、さらに勝利を決定づける3点目のゴールまで奪い、同大史上初となるインカレ4強入りの立役者となった。
大車輪の働きが結果としても表れたのは、2-0で迎えた後半8分だった。東洋大は前半を2点リードで折り返したものの、前半の優勢を支えた強風が今度は向かい風となって立ちはだかる中、相手のロングスロー攻勢に苦戦。しかし、そこから味方のクリアボールが左サイドに渡ると、SBながら攻め残っていた荒井は真っ先にゴールへと駆け上がっていった。
「ボールを取った時に自分がけっこう前にいたので、もうここは自分の力を使うところだなと。あそこで1点決めれば楽になるので、力を使って行った」(荒井)
「フリーで縦に駆け上がっていたので呼べばアイツなら出してくれると思った」(荒井)というDF山之内佑成(3年=JFAアカデミー/柏内定)からの高弾道のクロスは大きく風に流れ、先に相手に触られたが、荒井はすばやく反応してトラップミスを再奪取。最後はキックフェイントで左足に持ち替え、鋭いシュートを突き刺した。
攻撃的なサイドバックを自認する荒井は「このインカレはスカウトもたくさん来てくれている中、自分もプロの道に進みたいと思っているので、いかに攻撃で1試合1試合目立てるかがスカウトの目に留まるためにも大事」と意気込んでいた中での先制ゴール。その後のチームは大阪体育大の猛攻を受ける時間が続いたが、この1点が大きく勝負を分けた。
またこの日の荒井は結果以外の貢献度も絶大だった。試合の立ち上がりは相手インサイドハーフのFW西山隼矢(2年=清水桜が丘高)が鋭いプレッシングで詰めてきていたが、そのたびに立ち位置を微修正。相手が寄せにくい位置までプレスを回避し、全体のビルドアップを大いに助けていた。
「自分が高い位置を取ったら29番(西山)が出てきていて、FWと一緒に挟もうという狙いがワンプレーでわかった。どの立ち位置を取って29番をつり出すかと、パスで29番を切って中に入っていくかを考えながらやっていた」。ワンプレー目で打開策を見つけ、試合を優位に進める戦術眼が光った。
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