マインドの中心に据えたのは「試合に出られるか」ではなく「チームが勝てるか」。山口内定の大阪体育大DF峰田祐哉が貫いたキャプテンとしての在り方
ゲキサカ / 2024年12月23日 19時0分
[12.22 インカレ準々決勝 東洋大 3-1 大阪体育大 さくらスタジアム]
それはもちろんいつだってピッチに立っていたいけれど、それだけが自分の仕事ではない。チームがうまく回るように、チームメイトたちが100パーセントの力を出し切れるように、今やるべきだと信じたこととずっと向き合ってきたが、正解にたどり着けたのかどうかは、いまだにわからない。
「試合に出たい感情はどの選手にもあると思うんですけど、それを優先することは絶対にしないと自分に言い聞かせて、自分の私利私欲に走ることなく、チームの勝利を優先にずっとやってきた中で、本当に難しくて、苦しくて、つらかったですけど、こういった経験は誰でもできることではないと思いますし、サッカー選手としても、人としても、本当に成長させてもらったなと思います」。
激闘のグループリーグを勝ち抜け、ベスト8まで勝ち上がってきた大阪体育大(関西4)を束ねるキャプテン。DF峰田祐哉(4年=東海大相模高/山口内定)はかけがえのない経験を手にした大学ラストイヤーを戦い抜き、来季からプロの世界へと飛び込んでいく。
キャプテンという役割を託されて挑んだ2024年は、峰田にとって苦しい1年だった。「関西のリーグも最初の方は出させていただいていたんですけど、少しずつ自分のコンディションやフォーカスしているところと、チームの狙いとしているところが合わなくなっていって……」。
4月には早々と来季からのレノファ山口FC加入内定が発表され、周囲から見られるハードルも確実に上がった中で、前期のリーグ戦は基本的に大半のゲームでスタメンに指名され、全11試合でプレーしていたものの、後期は少しずつ出場機会が減少。ベンチからチームメイトを見つめる時間が増えていく。
「『何で試合に出してくれないんだ!』という感情を捨ててしまったらサッカー選手として終わりだと思うので、それは絶対に捨ててはいけないですけど、それを自分が表に出して感情的になったり、チームの輪を乱すようなことは絶対にしてはいけないし、むしろそれをうまくまとめるのが自分の立場なので、そのバランスは本当に難しかったですし、何が正解なのかは今でもわからないですね」。
2年時からリーグ戦のメンバー入りを果たすと、昨シーズンの後半戦からレギュラーを獲得。高校時代も早い段階からゲームに出場していたため、味わったことのないシチュエーションをキャプテンという立場で突き付けられた峰田の心中は、察して余りある。
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