明治完封、PK成功、それでも届かず涙…筑波大主将DF福井啓太は“RB変革元年”大宮帰還へ「自分が中心になってやっていく気持ちで」
ゲキサカ / 2024年12月24日 20時50分
[12.22 インカレ準々決勝 筑波大 0-0(PK4-5) 明治大 さくらスタジアム]
リーグ戦と天皇杯を通じて1勝1分1敗で迎えた宿敵・明治大とのインカレ最終決戦、勝利の女神が筑波大に微笑むことはなかった。120分間の延長戦を経ても0-0のまま決着がつかず、PK戦で4-5の敗戦。試合後、主将のDF福井啓太(4年=大宮U18/大宮内定)は「悔しいに尽きる。いい試合をしたからこそ、俺たちの全部を出したからこそ、負けたのが本当に悔しい」と心境を語った。
5月26日の天皇杯1回戦は1-0勝利、6月15日のリーグ戦ホームゲームは2-2の引き分け、8月3日のリーグ戦ホームゲームは0-2敗戦。福井は準々決勝の相手が明治大に決まったグループリーグ終了後、「明治にはこの1年間、いろんな戦いをして1勝1分1敗で来ているので、ここでどっちが本当に強いのかが決まる試合」と並ならぬ覚悟を口にしていた。
それから4日後、福井はピッチ上でその言葉にふさわしいパフォーマンスを見せた。相手は大型ボランチのMF島野怜(3年=仙台育英高)を最前線で起用するという奇策に出てきた上、前半は風下で苦しい展開を強いられたが、島野に入ってくるボールをうまくケアしつつ、シャドーのMF熊取谷一星(4年=浜松開誠館高/東京V内定)とFW中村草太(4年=前橋育英高/広島内定)にも冷静に対処。今大会わずか1失点の堅守をビッグマッチでも継続してみせた。
風上に転じた後半12分にはビルドアップのミスからボールを奪われ、MF藤森颯太(3年=青森山田高)に決定的なシュートを放たれるという大ピンチもあったが、ここはGK佐藤瑠星(3年=大津高)のビッグセーブで難局を脱出。すると直後、中村の突破を福井が個人で止め、スタンドの応援団を大きく煽った。
直前のミスにも揺るがないビッグプレーは、さすが主将というべき振る舞い。「自分が一つのミス、チームのミスで崩れていたら良くない方向に進んでしまう。どんなプレーをしようとすぐに切り替えて、自分のプレーに集中しようというのはこの1年間ずっと気をつけてきた」。たゆまぬ積み重ねを大きく印象付けるシーンだった。
「キャプテンという立場の責任はもちろんあるけど、その中でもまずは自分のプレーで引っ張るぞという強い気持ちを持っていました。ピッチの中では自分が最後の壁になったり、攻撃では最初のスタートになることを常に意識しながらやっていて、それをすることで自信も必然的についてきた。そしてピッチ外でチームのことを第一に考えて行動していくうちに、自分自身が変われたなと思います」(福井)
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