14歳でプレミアEAST初得点、胸に刻む鈴木優磨の姿…鹿島JrユースFW高木瑛人は10人劣勢で圧巻2発も「1人、2人少なくても勝たせる選手に」
ゲキサカ / 2024年12月26日 10時56分
[12.25 高円宮杯U-15準決勝 鹿島Jrユース 3-6 G大阪Jrユース 味フィ西]
前半のうちに退場者を出した上、スコアは0-3のビハインド。それでも鹿島アントラーズジュニアユースは勇敢に後半のピッチに立った。
中でも圧倒的なパフォーマンスを見せたのが、今年7月に当時14歳で高校年代最高峰の高円宮杯プレミアリーグEASTで得点も決めたエースのFW高木瑛人(3年=鹿島ジュニア)だった。まずは後半2分、GKからのロングキックを恐るべき跳躍力でフリックすると、これにFW礒部怜夢(1年=鹿島ジュニア)が反応。PKのビッグチャンスを導いた。
キッカーはもちろんエースの仕事だ。「点を取らないと勝てないということでどんどん前に行って、1年生の磯部くんがPKを取ってくれて、蹴らせてもらって、決め切ることができた」。高木はPKを譲ったスーパールーキーへの敬意も胸に、しっかりとゴールマウスに蹴り込んだ。
その後は相手のG大阪ジュニアユースも猛攻に出てきたため、一方的な反撃とはならない。ただ、1-5で迎えた後半17分にも高木は貫禄のスーパーゴールを決めた。
同じくユース帯同を経験している大黒柱のMF小笠原央(3年=鹿島ジュニア)からメッセージ付きのパスを受け取ると、ペナルティエリア右から右足一閃。グラウンダーのシュートをゴール右隅に突き刺した。「個もあるけど、熱量で、気合いで決めた」。スタンドからは控えメンバーから「奇跡を起こせ」の大合唱が送られる中、またもエースの仕事を成し遂げた。
その働きには勝利したG大阪ジュニアユースのエースFW城阪光喜(3年)も「プレミアで出ている高木くんがすごかったです」とただただ感嘆。城阪自身も2ゴールを決めていたにもかかわらず、「この世代でも別格ですし、あれを目指して越していかないと日本代表にはなれない。足元にも及ばないけど、これから先、意識していきたい」というほどだった。
そんな高木は中学3年の今季、3学年上の選手たちが主体となる鹿島ユースのAチームでも出場機会を獲得。これまで近い世代では絶対的なエースとして君臨してきたこともあり、当初は「うまくいかないこともあった」という。
それでも才能を持つ逸材に試される環境を用意し、それをサポートする体制を組んでいるのが今の鹿島アカデミー。高木は「最初はやりたくないことはできないという感じだったけど、そこで何をしないといけないかを考えて、プロになる近道をジュニアユース、ユースの監督から教わって、自分にベクトルを向けて練習、試合に臨めた」と鍛錬の日々を成長につなげてきたようだ。
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